カードローンより低金利なフリーローンの魅力を紹介。金利比較も!
「ローン」と名前がつくものは「住宅ローン」「マイカーローン」「教育ローン」…といった、特定の目的のために借りるもの、という印象が強いですよね。
その中で、自由に使えるものは「カードローン」…と考えている方はとても多いのではないかと思います。
しかし昔からある商品で、ある程度自由に使える借り方もあります。それが「フリーローン(多目的ローン)」です。
フリーローンはカードローンよりも金利が低く設定されることが多いので、まとまったお金が必要という方にオススメできる商品なんです。
今回はその魅力をはじめ、各社の商品の金利比較、利用時の注意点など、フリーローンについて知りたいことをぎゅっとまとめました。
多目的に使える、フリーローンの特徴
「フリーローンって何がいいの?」と、その魅力を知りたい!という方は多いでしょう。
そこでまずは、フリーローンの特徴や魅力といった「利用のメリット」についてご紹介していきたいと思います。
多くの目的に対して利用することが可能
「フリー」という名前がつくだけあり、フリーローンは借りたお金の利用目的の幅が非常に広いのが特徴です。
例えば「教育ローン」であれば教育に関するもの、例えば入学金や進学に伴う一人暮らしのための資金…といったことにしか利用することは出来ませんが、フリーローンであれば旅行や美容といった目的にも使うことが可能です。
ただし、多くの場合フリーローンといっても「事業性資金」として利用することは出来ません。
事業性資金というのは「会社のお金として使う」といったイメージで、会社の機材を購入するために使う…といったことは出来ないと思ってください。
とはいえ、事業性資金に使いたい!と思うのは自営業の方でしょうから、お勤めの方が気にすることはないかな、と思います。
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カードローンに比べて低金利で利用可能
自由に使えるお金を借りたい!というときにぱっと思いつくのが「カードローン」という方も多いでしょう。
確かにそれは正解ですが、いかんせんカードローンは「金利が高め」というデメリットがあります。
金利はお金を「借りる」という行為に必ずついてくるものですから、絶対に低い方がいいに決まっていますよね。
そこでフリーローンです。自由な目的で使えるという意味ではフリーローンも同様で、さらにカードローンよりも金利が低く設定されているのが基本。
なので、より低金利でお金を借りたい!というのならカードローンよりもフリーローンの方がお得になる可能性があるんです!
ただ、カードローンは大手であれば「一定期間無利息期間サービス」を行っているところが多く、お金を借りて1ヶ月以内に全額返済すれば利息0円で借りることが出来るので、活用出来る方であればカードローンという選択肢もアリでしょう。
必要な金額がまとまって借りられる
お金を借りる場合、カードローンですと例えば50万円借りたいと思っても利用限度額が30万円にしかならなかった場合、さらに20万円をどこからか借りないといけません。
しかしフリーローンであれば、審査に可決すれば必ず50万円を借りることが出来ますので、必要な金額をキッチリと借りることが可能です。
ただ、審査に落ちてしまったら当然0円なので、0か100か、という形になるのですが…。
借りたら返済するだけなので返済の管理がしやすい
フリーローンは最初に必要な金額をすべて借り、あとは指定した回数に合わせて返済していくだけなので、借入と返済が自由なカードローンに比べると返済の管理がしやすいこともメリットです。
また、繰り上げ返済や一括返済を利用することも可能なので、余裕がある時は多めに返済する…などの計画も立てやすいと言えるでしょう。
フリーローンには「無担保型」と「有担保型」がある
フリーローンには「無担保型」と「有担保型」の2種類があります。
無担保型は保証人や担保が不要である分、有担保型に比べて適用される金利が高くなります。
有担保型は金利がさらに低くなり、かつ借りられる金額も大幅にアップしますが、利用する際に不動産や有価証券といった担保が必要になります。
例えば「三井住友銀行」の無担保型・有担保型のフリーローンで融資可能額と適用金利を比較してみましょう。
融資金額 | 適用金利 | |
---|---|---|
無担保型 | 10万円以上300万円以内 | 5.975% |
有担保型 | 50万円以上1億円以内 | 2.775%~2.975% |
かなりの差があることはおわかりいただけるかと思います。
とはいえ、有担保よりも無担保で十分!という方が多いでしょうし、無理して有担保型を利用する必要はないでしょう。
よほど大きな金額が必要という場合に、はじめて考えればいいかと思います。
カードローンより金利が低め!各社のフリーローンの金利を比較
「カードローンより金利が低い」ことがフリーローンのメリット・特徴のひとつである、とご紹介しました。
とはいえ具体的にどのくらい低金利なのか?というのは気になるところかと思います。
そこで、いくつかのフリーローンをご紹介します。
フリーローンは消費者金融で扱っているところもありますが、銀行などの金融機関の方が扱っていることが多いので、そちらで探すことをオススメします。
イオン銀行「イオンアシストプラン」
イオン銀行のフリーローン「イオンアシストプラン」は、700万円まで借りることが出来ます。
イオン銀行の口座に振り込まれる形になるため、口座を開設する必要がありますが、イオン銀行はネットバンクで使い勝手もよいためフリーローン利用をキッカケに口座を開設してもいいかと思います。
融資金額 | 10万円以上700万円以内(10万円単位) |
---|---|
借入期間 | 1年以上8年以内(1年単位) |
適用金利 | 3.8%~13.5% |
利用条件 | ・日本国内に居住している方 (外国籍の方は永住許可を受けている場合) ・契約時の年齢が満20歳以上満60歳未満の方 ・イオン銀行に普通預金口座をお持ちの方 ・安定かつ継続した収入の見込める方 (前年度税込年収が200万円以上の方) ・保証会社(オリックス・クレジット(株))の保証を受けられる方 |
住信SBIネット銀行「フリーローン」
こちらもネット銀行となります「住信SBIネット銀行」の「フリーローン」をご紹介しましょう。
1,000万円まで借りることが出来、金利も低く抑えられています。
融資金額 | 10万円以上1,000万円以内(1万円単位) |
---|---|
借入期間 | 1年以上10年以内(1ヶ月単位) |
適用金利 | 3.775%~12.0% |
利用条件 | ・申込時の年齢が満20歳以上完済時満70歳未満の方 ・原則安定継続した収入がある方 ・外国籍の場合永住者の方 ・保証会社の保証を受けられる方 ・住信SBIネット銀行の口座を保有している方 |
それだけではなく、特定の条件を満たすことで金利をさらに引き下げることも可能です!
- 1:申し込み時点でSBI証券口座を保有している
- 2:申込前日時点でカードローンを契約している
- 3:申込前日時点で住信SBIネット銀行の取り扱う住宅ローン残高がある
上記のうち「1」と「2」のいずれかの条件を満たす場合は「0.5%」、「3」の条件を満たす場合は「1.0%」金利が優遇されます。
また、見積書が不要、借入額50万円までは年収の証明書類が不要、繰り上げ返済は1円から可能でかつ手数料は0円といった利用する上で嬉しい特徴も備えたフリーローンです。
住信SBIネット銀行のカードローンも低金利で利用できるため、先にカードローンを契約してから…という形でもいいかもしれません。
りそな銀行「りそなプレミアムフリーローン」
りそな銀行もフリーローン商品「りそなプレミアムフリーローン」を提供しています。
特徴的なのは金利が4つに分かれていることでしょう。審査の結果、4種類の金利の中からいずれかが適用される形になります。
融資金額 | 10万円以上500万円以内(1万円単位) |
---|---|
借入期間 | 1年以上10年以内(1年単位) |
適用金利 | 6.0%/9.0%/12.0%/14.0% |
利用条件 | ・日本国内に居住している方 ・申込時の年齢が満20歳以上満66歳未満で、 最終返済時の年齢が満71歳未満の方 ・イオン銀行に普通預金口座をお持ちの方 ・安定かつ継続した収入の見込める方 (継続安定した収入があればアルバイトも可) ・保証会社の保証を受けられる方 |
この商品も住信SBIネット銀行のフリーローンと同様に金利の引き下げがあり、
- フリーローン借入と同一の口座で所定の住宅ローンを利用中
- マイゲート(インターネットバンキング)を契約している
の方であれば、「年0.5%」の金利引下げを受けることが可能です。
ろうきん「フリーローン」
労働金庫(ろうきん)の「フリーローン」は、非常に低金利で利用でき、かつ満18歳以上であれば親権者の同意のもと利用することが可能です。
ろうきんは地域によって対応している営業地域が違うので、お住いの地域では金利などが違う可能性もあります。今回は「茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県」を該当エリアとした「中央ろうきん」のフリーローンをご紹介します。
融資金額 | 10万円以上500万円以内(10万円単位) |
---|---|
借入期間 | 最長10年 |
利用条件 | ・該当する営業地域に居住している方 ・申込時の年齢が満18歳以上、最終返済時が満76歳未満の方 ・同一勤務先に1年以上勤務している方 (自営業者等の給与所得以外の方は原則3年以上) ・安定かつ継続した収入の見込める方 (前年度税込年収が150万円以上の方) ・保証協会の保証を受けられる方 |
勤続年数や年収などの条件がありますが、それでも利用したい!と思わせる低金利なのがろうきんの魅力。
金利について別途表で説明します。
ろうきんでは以下のように3つのグループに分け、それぞれ適用される金利を変えています。「団体会員の構成員」が一番金利が低くなり、「一般の勤労者」が一番高金利になります。
団体会員の構成員 | 労働金庫に出資している「労働組合」 「国家公務員・地方公務員等の団体」 「勤労者のための福利共済活動を目的とする団体」で 一定の条件を満たす方 |
---|---|
生協会員の組合員 および同一生計家族 |
労働金庫に出資している生協のうち、 生協組合員融資制度を導入している 生協の組合員および同一生計の家族の方 |
一般勤労者 | 該当する労働金庫の営業エリアに居住または勤務している 上記2つに当てはまらない方 |
さらに「変動金利」と「固定金利」の2種類から選ぶことが出来るようになっています。
改めて変動金利と固定金利について簡単に説明しておきますと、変動金利は情勢によって金利が変わり、低くなることもあれば高くなることもありますが、申し込み時点で固定金利よりも低金利に設定されています。
対して固定金利は申込時(契約時)の金利から変わらない分、変動金利よりも安定していますが、情勢が変わって全体的に金利が低くなったとしても契約中は変動しません。
変動金利 | 固定金利 | |
---|---|---|
団体会員の構成員 | 5.825% | 7.000% |
生協会員の組合員 および同一生計家族 |
6.105% | 7.280% |
一般勤労者 | 6.325% | 7.500% |
借入金額にかかわらずこの金利で借入が出来るため、ある程度まとまった金額を借りたい方はもちろんのこと、少額でも借入したいという方でも非常にお得に利用できると断言できます。
さらに、中央ろうきんの場合は団体会員の方または生協会員の方限定で、
- 「契約日から1年以上経過」かつ「残高が12万円以上」の財形貯蓄またはエース預金を契約している方
- 中央ろうきんの有担保ローンまたは無担保ローン(マイプランを含む)を返済中の方
のどちらかに該当していれば、フリーローンの金利が「0.2%」引き下げされる「ずっとサポート引下げ」が適用されます。
利便性はイマイチ?目的ローンの方がお得?フリーローンの注意点
ここまでフリーローンの特徴や魅力などについてご紹介してきました。
実際にどのようなフリーローン商品があるかも少ないながらご紹介させていただきましたが、たしかにカードローンよりも低金利で利用できる、ということはおわかりいただけたかと思います。
が!フリーローンも完璧な商品というわけではありません。
このトピックでは、フリーローンを利用する際の「注意点」や「デメリット」についてしっかりとご紹介していきたいと思います。
カードローンのように限度額内でのやりとりは出来ない
カードローンは審査によって「利用限度額」が定められ、その範囲内であればお金を借りる・返済するは自由となっています(もちろん毎月1回以上の返済は必要ですが)。
しかしフリーローンは希望する金額を最初に一括で借りてあとは返済する形ですので、やりとりはシンプルである一方、柔軟にお金を借りるという意味ではカードローンにかなわない部分があります。
「継続的にお金の借入・返済を行いたい」と思っているのであればフリーローンよりカードローンを選択する方がいいでしょう。
目的ローンの方が金利が低く設定されている
旅行や結婚式など、特定の目的のためにお金を借りるという場合、フリーローンではなく「目的ローン」を利用した方が金利が低い可能性があります。
「目的ローン」として代表的なものは「住宅ローン」や「自動車ローン」ですが、最近ではフリーローンで借りたお金の利用先として人気が高いもの(需要が多いもの)を新たに目的ローンとして提供している金融機関も多くなっています。
例えば習い事やダブルスクールのための「学習ローン」や、旅行のための「トラベルローン」、結婚式のための「ブライダルローン」、エステなどの「美容ローン」などです。
目的ローンはフリーローンと違い、その目的のために使われるお金であることを証明する必要があります。
具体的には見積書や請求書、パンフレットなどの提出ですね。
フリーローンでも見積書が必要なケースもありますが、今回紹介しました中の「住信SBIネット銀行」の場合は見積書が不要となっています。
商品・金融機関によって提出書類は変わりますので、事前に必要書類を調べておくことをおすすめします。
「目的ローン」として扱われている場合はフリーローンよりも金利がお得になる可能性が高いと言えますので、フリーローンが「正解」とは言えないかもしれません。
原則金融機関の口座が必要になる
原則として、フリーローンを利用する場合はその金融機関の口座が必要になります。
そのため口座がない金融機関ですと、口座開設の手続きも同時に行わなければなりません。
口座をこれ以上増やしたくないという方は、ご自身がすでに保有している金融機関のフリーローンを利用するか、口座の開設が不要な借入方法(カードローンなど)を検討することになるでしょう。
また、口座開設までの手続きに時間がかかるため、フリーローンが利用できるまでの時間が延びてしまう可能性もありますので、そこをデメリットを感じる方もいるかと思います。
追加の融資は出来ないと考えよう
お金を借りたはいいものの「もっと必要だった」というケースもあるでしょう。
しかしフリーローンの場合、追加で融資を受けることは基本出来ないと考えてください。
仮に追加融資を受ける場合、別の契約として改めて申し込みをする必要があります。
それは他のローン商品でも同様ですが、カードローンであれば利用限度額の範囲内で追加融資をすぐに受けることが出来るという点で違いがあります。
融資を受けられるまでの時間が長い
フリーローンは金利が低い設定である一方、融資を受けられるかわかるまで、つまり審査が完了するまでの時間が長めになっています。
例えば「りそなプレミアムフリーローン」は融資が行われるまで「2週間から1ヶ月」としています。
ただ、融資が受けられるまでの期間は金融機関よって異なり、「住信SBIネット銀行フリーローン」では、仮審査の結果は2営業日程度で連絡としていますので、選ぶ商品・金融機関によってその差は結構なものだと考えておくほうがいいでしょう。
しかし早さがウリのカードローンに比べるとやはり全体的に審査結果が出るまでの期間は長いと言わざるを得ないため「1日でも早くお金を借りたい!」と思っている方はカードローン・キャッシングといったできるだけ早く融資を受けられる方法をおすすめします。
自由度は低めだが、まとまったお金を借りるならオススメ!
フリーローンは、カードローンに比べるとその「自由度」や「利便性」はどうしても低くなる、と言ってもいいかもしれません。
しかしながらカードローンに比べて低い金利で利用できる点、まとまったお金を借りやすい点などカードローンにはない魅力もあり、返済の管理もしやすいので扱いやすいのも大きな魅力です。
継続的にお金を借りたいというわけではなく「この目的でお金が必要だから借りたい!」という方にはフリーローンは非常に使いやすく、またハードルも低めでオススメできるでしょう。
今回ご紹介しているもの以外にも、たくさん魅力的なフリーローン商品がありますので、まずはご自身が口座を保有している金融機関のフリーローン商品をチェックしてみてはいかがでしょうか。