一見関係ないのに携帯の分割払いがカードローン審査に影響する理由
カードローンの審査において、何が重要かご存知ですか?
「定期的な収入があるか」「申込み時に情報に間違いはないか」「勤続年数」などなど思い浮かびますが、中でも「信用情報」は審査において重要です。
いくら定期的な収入があっても、信用情報に問題があると審査に可決できない=お金を借りられないというのは多くの方がご存知のことだと思います。
しかし、それとは一見全く関係がない「携帯電話の分割払い」がカードローンの審査に関わってくることはご存知でしょうか?
携帯電話とカードローン、一見全く関係がないように見えますが実は関わりがあるんです。
今回は、一見不思議なこの2つの関係について解説していきたいと思います。
この2つをつなぐ関係は「信用情報」!
「携帯電話」と「カードローン」、一体どんなつながりがあるのか…その答えは「信用情報」です。
信用情報と言えばカードローンの審査にはかかせないものですが、どうしてこの2つが信用情報でつながっているのでしょうか?
最近多い携帯電話の分割払いはクレジットカードと同じ!?
最近では携帯電話本体の価格が非常に高くなってくることにともない、毎月の携帯電話の料金にプラスして本体代金も支払う形を選んでいる方も多いのではないでしょうか。
携帯電話の本体を分割で支払う場合、それは「割賦販売法」という法律の影響を受けることになります。
この法律、実はクレジットカードにも適用されているんです。
といいますか、そもそもクレジットカードのため(と言ってはいいすぎですが)の法律だったものが、携帯電話の本体を分割払いで支払うことが多くなった昨今ではこちらの業界でも適用されるようになった、と言うべきでしょう。
購入する際、信用情報のチェックが行われる
「割賦販売法」では割賦、つまり分割で品物を購入する時には必ず「個人信用情報」のチェックを行わなければなりません。
信用情報とは客観的に見たお金の借り方をデータ化したもので、基本的な個人情報(生年月日や氏名など)はもちろん、「どこからいくら借りたか」だけではなく「毎月いくら返済していて、残高はいくらか」「きちんと返済(支払い)しているか」などもわかるようになっています。
ここでやっと話がつながってきましたね!
カードローンの審査では必ず信用情報をチェックしますが、携帯電話を割賦販売法の下で購入する際も信用情報をチェックするようにと義務付けられています。
一見全く関係のないこの2つは「信用情報」という情報を共有する間柄である、とも言えるでしょう。
カードローンの審査に落ちる理由は携帯電話にもある!?
さて、2つの関係は信用情報によってつながった、ここまではわかりました。
だからといって、それがなぜカードローンの審査に影響するのか?という点はまだまだ疑問ではありますね。
というのも、携帯電話を購入する際に信用情報をチェックしたとしても、あくまでそれは購入の際に信用情報を見ただけなのでカードローンの審査には影響を及ぼさないのではないか、と思えるからです。
しかし、携帯電話とカードローンの審査が深く結びついている理由は他にもあるんです。
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携帯電話の料金滞納が多いと信用情報に傷がつくことがある
携帯電話の料金を滞納した経験はありますか?
毎月自動引き落としにしていない場合は振込用紙が届き、コンビニなどで支払う形になっているかと思いますが、ついつい忙しくて支払いを忘れてしまい、携帯が止まってしまった!なんて経験をしたことがある方も少なくないかもしれません。
携帯電話の料金が支払えなかったこととカードローンは何も繋がりがないように感じられます。
確かにそのこと自体に繋がりは全くありません。
重要なのは「携帯電話の料金を滞納して、信用情報にその記録が残る」ことなんです!
携帯電話の滞納は、本体を毎月の携帯料金と合わせて支払っている場合「クレジットカードの分割払いを放置している」のと同義です。
そのため、滞納が続いたり、滞納の回数が多いと「この人は支払能力がない」と判断され、信用情報にもその情報が登録されてしまう可能性があるんですね。
当然信用情報に傷がつくと、審査では不利になる
ずっと支払いが滞っているのであれば「延滞」として信用情報に登録される可能性が高いです。
延滞となると「支払う能力がなくて支払っていない(放置している)」とみなされても仕方がありませんから、カードローンの審査においても「延滞している人にお金をかしても帰ってこないだろう」と思われて当然ですよね。
まずは携帯電話の料金滞納を解消する必要あり
「確かに携帯の料金は滞納している」「支払いが遅れがち…」と、心当たりのある方は他に問題がなくても、それが大きな理由となりカードローンの審査に通らない可能性が高いといえるでしょう。
まずは携帯電話の料金滞納を解消する必要があります。
しかし解消されたからといって、すぐにカードローンで借りられるわけではありません。
日本には3つの信用情報を管理する第三者機関である「信用情報機関」がありますが、延滞の情報は「それらが解消されてから1~5年」立たないと延滞していたという情報は消えないんです。
とはいえ、延滞を解消しないと解消するまでその情報はずっと信用情報として残ることになりますので、まずは一刻も早く支払うことから始めましょう。
心配なら自分の信用情報を開示請求する手もある
もし「自分の信用情報はどうなっているのだろう」と心配になったのであれば、信用情報機関に対して自身の信用情報を開示請求するという手があります。
各信用情報機関では、一定の手続きと手数料を支払うことで自身の信用情報であれば問題なく開示してくれるんです。
その中でも「株式会社シー・アイ・シー」という信用情報機関は、クレジットカードさえあれば簡単にインターネット上で開示が行えますのでとっても手軽です。
仮に延滞といった情報が記載されていなければそれ以外の理由で審査に落ちたのだとわかりますし、延滞の情報が記載されていればそれが理由であると考えられます。
逆にカードローンが原因で携帯電話の割賦審査に落ちる可能性もある
携帯電話の料金滞納が原因で、カードローンの審査に落ちてしまうことがあることについては十分におわかりいただけたかと思います。
逆に、カードローンにまつわることが原因で、携帯電話の割賦審査に落ちてしまうこともあるんです。
2つはつながりがありますから当然逆もある、という非常にシンプルな話ではあるのですが、信用情報の状態によっては携帯電話を一括でしか購入できない可能性は十分にありえます。
ブラックリストに入っていると審査に通らない
信用情報が「ブラックリスト入り」していると、割賦審査に通らない可能性が非常に高いと言えます。
ブラックリストというのは通称であり、実際は「金融事故が起きている状態」と言い換えることが出来ます。
具体的にどのようなことでブラックリスト入りしてしまうのかといいますと
- 長期の延滞
- 強制解約
- 代位弁済
- 自己破産などの債務整理
といったものが該当します。
これらに当てはまっているとカードローンの審査に通らず、クレジットカードも作れず…という状態になってしまいます。
となると当然携帯電話の割賦販売もクレジットカードの分割払いと同じ扱いなので、利用できないというわけですね。
逆にホワイトすぎても審査に通らないことも
また、ブラックとは真逆の「ホワイト」でも審査に通らないことがあります。
「クレジットヒストリー」という言葉をご存知でしょうか?
言うなれば信用情報なのですが、クレジットカードの利用履歴のことを指すことも多いです。
これが真っ白、つまり一切利用履歴がない人のことを「ホワイト」または「スーパーホワイト」と言われるのですが、この状態も敬遠されることがあります。
といいますのも、現代では特に社会人であればクレジットカードを持つのが当たり前、となっています。
例えば30代であればクレジットカードの2枚や3枚程度を持っていても珍しくありませんよね。
しかしそれらの利用履歴が一切ないということは、クレジットカードを「使えなかった」状態にあった人…つまり「ブラック」だった人なのでは?と解釈されてしまうんです。
そのため「支払能力がなく、債務整理などをした可能性がある」と敬遠されてしまい、実際はただクレジットカードを持っておらず使ったことがないという人であってもリスクを恐れて審査に通らない、ということもあるんです。
学生や新社会人であれば携帯の割賦払いの審査くらいならホワイトでも通る可能性はあります。特に学生(高校生)はカードを持っていないことの方が多いでしょうから問題ないでしょう。
しかし社会人として数年過ごしているような方の場合、もしかしたら審査に落ちてしまうこともあるかもしれませんね。
関係がないように見えても繋がりがある!延滞がなければ心配不要
携帯電話とカードローン。全く関係がないもののようにも見えますが、その実しっかりと「信用情報」というパイプで繋がっているんですね。
「もしかしたら私は携帯電話の割賦払いの審査(もしくはカードローンの審査)に可決しないかも…」と不安を感じてしまう方もいるかもしれませんが、きちんと支払い、あるいは返済を行っているのであれば問題にはなりません。
また、実は延滞していて不安…という方は「端末の価格が10万円以下」であれば無審査で割賦払いを行えるので、最新機種ではなくちょっと前の機種であったり、端末価格が安めの機種を選択する、という方法を利用してもいいかもしれません。
とはいえ延滞することは褒められたものではありません。
信用情報に一度傷がついてしまうとお金を借りづらくなるだけでなく、現在のクレジットカードの利用停止や強制解約にも繋がりますし、将来的に住宅ローンや車のローンが利用できないことも。
支払い、返済は滞りなく行いましょう。