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カードローン返済に困ったら弁護士に?利用時のメリットや注意点

カードローンは手軽にお金を借りられて便利な反面、返済ができなくなりどうしようもなくなってしまった、というケースも少なくありません。

返済が厳しい時はまずお金を借りているカードローン会社に連絡を入れるのが基本ですが、それでもムリな場合は弁護士にお願いする方法もあります。

とはいえ「弁護士に依頼するのは怖い」「弁護士に依頼ってどういう感じでやるの?」など、普段の生活で弁護士にお願いすることがないため、不安な点も多いですよね。

そこで今回は、カードローンの返済などに関して弁護士を利用する際のメリットや注意点、そして依頼の流れなどをまとめてみました。

どんな時に弁護士に依頼するといい?

「そもそも、どんな時にカードローン絡みで弁護士に依頼するといいの?」という疑問がでてきます。

当然ですが弁護士に「もっといい金利のカードローンに乗り換えたいんだけど」という相談は出来ないので、他の面の相談をすることになります。

まずは、どのような時に弁護士に相談することをオススメされているのかご紹介していきたいと思います。

カードローン返済についての相談(債務整理を含む)

基本的に弁護士に依頼する・相談するとすればカードローンの返済に関することになるでしょう。

とはいえ、「カードローンの返済が厳しい」「今月の返済が遅れそう」という形であれば、弁護士に相談するより前にお金を借りているカードローン会社に連絡する方が先です。

といいますのも、返済が厳しかったり遅れそうな時にまず連絡することで、突然の利用停止及び一括返済の請求を抑えることができますし、毎月の返済額を減額してくれたり、利息分だけ返済することでその月の返済を完了したことにしてくれるなど融通をきかせてくれることも多いからです。

この段階であればわざわざ弁護士に相談するよりも、カードローン会社に相談したほうがよっぽど速く解決するというわけですね。

しかし、すでに数ヶ月延滞してしまっていてさらに返済が厳しい状況である、カードローン会社から督促も受けている…といった場合。

「このまま返済も出来ないし、かといって借金を放置は出来ない」といった債務整理を考える状況であれば、弁護士に相談する方がいいでしょう。

相談することで適した債務整理の方法を教えてくれますし、債務整理をすると決めた際にはその手続きを行ってくれます。

過払い金請求の相談

次に弁護士に頼むことが多いのが「過払い金請求の相談」です。

過払い金とは、2006年以前までカードローンでは当たり前のように利用されていた「グレーゾーン金利」にかかわるものです。

昔は金利の上限を定める法律が2つあり、上限が低い方の法律には罰則がなかったため、高い方の金利を上限金利としてカードローンなどに適用していたという過去があります。この、上限金利の低い方と高い方の間の金利のことを「グレーゾーン金利」と言います。

しかし2006年の法改正によりこのグレーゾーン金利は撤廃されたため、グレーゾーン金利でお金を借りていた人は「金利を払いすぎていた(過払い)」扱いになり、カードローン会社に請求することで払いすぎたお金を返してもらうことができるんです。

この手続きは個人でも可能ですが、個人(素人)ですとカードローン会社に対する書類の請求を行っても返信が遅いなどの背景があるため、弁護士が代わりに手続きを行うことが多くなっています。

ただし、グレーゾーン金利の時にお金を借りていた(完済も含む)人が対象となるため、ここ最近でお金を借りている人は対象外となります(当時お金を借りていたとしても、グレーゾーン金利で借りていなかった人も対象外です)。

【関連記事】

キャッシングで借りたお金を減らせる!「任意整理」について学ぼう

弁護士を利用する際のメリットやデメリットは?

ひとつ前のトピックからも、カードローン絡みで弁護士に相談するとしたら多くは

  • 債務整理の相談
  • 過払い金請求の相談

のどちらかに該当することがおわかりいただけたかと思います。

これらの目的で弁護士に依頼をした場合のメリット、及びデメリットについてこのトピックでは解説していきます。

メリット1:弁護士に任せられるので手間がかからない

1つ目のメリットは、弁護士におまかせできるので自身の時間を使わない(手間がかからない)ことです。

過払い金請求であっても、債務整理であっても手続きに必要な書類を請求する、そしてカードローン会社に対して書面を送る必要があります。

自分でも行うことは可能ですが、仕事をしている場合など余暇をそちらに回さなければならず、手続きを行うまでに時間がかかってしまうことも多いです。

弁護士に依頼して任せてしまえばそのような手続きをすべてしてくれるので、自分の時間は安心して他のことに回せます。

メリット2:問題解決が速い

1つ目のメリットと近い部分もありますが、プロに依頼することで問題解決が速くなります。

例えば債務整理の一つ「任意整理」は、裁判所を通さずに直接債務者(カードローンの場合はカードローン会社)と債権者(利用者)が話し合い、借金の減額を行います。

もちろん債権者と利用者本人が交渉することが可能ですが、素人では交渉に時間がかかってしまう可能性も十分に考えられます。

そこをプロの弁護士に任せることで穏便かつ迅速な解決を狙うことができるというわけです。

また、「自己破産」や「民事再生」といった裁判所を通して行う債務整理の場合、裁判に出る必要がありますが、弁護士に依頼した場合は代理人として出席も行ってくれます。

自身で行う場合は自分(本人)が出席しなければならないため負担がかかりますが、依頼することでその負担を減らすことが可能です。

デメリット1:費用がかかる

1つ目のデメリットは費用がかかることです。

自分で行う場合は雑費程度で済みますが(それでも債務整理の場合、数万円かかることもあります)、弁護士に依頼するとなると10万円以上かかることも珍しくありません。

その分メリットを享受出来ますので、一方的なデメリットとは言えませんが、少額で済むわけではありませんから利用をためらう方もいるでしょう。

デメリット2:場合によっては信用情報に傷がつく

弁護士に相談をし依頼した結果、信用情報に傷がつくこともあります。

具体的には債務整理を行った場合です。

信用情報とはお金に関する客観的な事実をまとめたもので、傷がついた(異動情報または事故情報が登録された)場合、5年~10年は新規クレジットカードの利用や各種ローンの利用に制限がかかります。

債務整理は借金を減額することが可能ですが、お金を貸した側からすれば「返すべきお金を満額返してもらっていない」状態です。

そのため、信用情報にその旨を登録することで他の金融関連の会社に「この人にお金を貸しても返済出来ない可能性が高い」と知らせるわけです。

自己破産、民事再生、任意整理いずれも期間は違えども信用情報に傷がつくことは共通しています。

過払い金請求に関しては以前は完済していないと信用情報に何かしら登録されたようですが、2010年以降、つまり現在であれば返済中の借金であっても信用情報に影響を与えることはなくなりましたので、安心してください。

弁護士に依頼した時の流れはどんな感じ?

弁護士に依頼することは特別おかしいことではありません。

お金を払って専門家に手続きをしてもらうのですから、素人がやるより安心!と考える方も多いのではないかと思います。

前のトピックでは弁護士に依頼する際のメリット・デメリットをご紹介しましたが、他にも気になる点はありますよね。

それは「弁護士費用」。

依頼するわけですから、当然費用はかかりますが、あまりに高額だと依頼したいと思っても出来ません。

また、依頼したら何もしなくていいの?どんな流れで進んでいくの?などの疑問を持つ方も多いでしょう。

そこでこのトピックでは、依頼の流れやかかる費用についてご紹介していきたいと思います。

まずは「無料相談」で自分の状況を相談してみよう

多くの弁護士事務所では「無料相談」を行っています。

その名の通り無料で債務整理や過払い金請求に関する相談を請け負っており、この相談をするだけでは費用はかかりませんし、信用情報になにか影響を与えることもありません。

相談が有料の事務所もありますが、とりあえずどのような話をするのか知りたい、自分の現状が解決できるのか不安だから相談したいという方は無料で相談を受け付けている弁護士事務所に相談することをオススメします。

無料相談では解決方法のアドバイスや、それを行う際の費用などの説明も行われるかと思います。

その際「お願いしよう」と思ったら、そのまま契約することも可能です。

相談の際は借入状況などを説明することになりますので、契約書類や返済状況がわかる資料などを持っていくとスムーズですよ。

契約をすればあとは細かいことはおまかせ

弁護士に依頼することを決めたのであれば、契約することになります。

信頼できそう、この形で納得できるというのであれば無料相談の後すぐ契約するのもいいでしょうし、少し考えてから契約するのもいいでしょう。

契約手続きが終われば、必要な書類(契約書など)を弁護士に提出するなどすれば、あとは基本的におまかせで問題ありません。

仮に滞納している状態で督促行為(自宅にはがきが届いたり、携帯電話に電話がくるなど)がある場合、弁護士が受任通知を送ることで督促が止まります。

アイフルやアコムといった「消費者金融」のカードローンであれば、法律で定められているために督促がくることはありませんが、銀行のカードローンは消費者金融と適用される法律が違うため、弁護士が受任通知を送っても督促を受ける可能性があります。

その際は弁護士事務所に連絡することで対応してもらうことが出来ますので、すぐに連絡しましょう。

気になる弁護士費用はどのくらい?

そして、気になる弁護士費用に関してです。

細かい費用は各弁護士事務所で多少の変動はありますが、大体はこれくらいかな?という相場をまとめてみました。

任意整理の弁護士費用

まずは「任意整理」の場合です。

任意整理とは裁判所を通さず、直接債権者と交渉することによって借金を減額する債務整理の方法です。

裁判所に提出する書類も不要なため、債務整理の中では一番弁護士費用は少なくなります。

着手金 2万円~4万円(過払い金請求を含む場合減額することも)
報酬金 減額分の20%程度(+解決報酬金数万円必要なこともあり)
その他費用 特になし

民事再生(個人再生)の弁護士費用

続いては「民事再生」の場合です。個人再生と言われることもあります。

こちらは裁判所に申立をする必要があるため、必要な書類を作成するための費用などがかかってきます。

弁護士事務所にもよりますが、着手金に事務手数料などが含まれている場合もありますので、依頼する前にしっかりと確認しましょう。

また、住宅ローンの支払いのみ(ローンとして)残すことが可能な「住宅ローン特例」というものがあり、それを利用するかどうかで着手金が変動します。

基本的には、住宅ローン特例を利用する場合の方が着手金が高くなります(5万円~10万円ほどの差)。

着手金 35万円~50万円
報酬金 着手金に含まれる
その他費用 申立手数料、切手代などが別途かかる可能性あり。
再生委員が専任された場合その報酬支払が別途必要になる可能性あり。

自己破産の弁護士費用

そして、一番手続きも大変ですが、自身の借金のほとんどが免除される可能性がある「自己破産」の場合の着手金の相場は以下になります。

こちらも裁判所に申立をする必要があるため、そのための費用もかかりますね。

また、自己破産には「同時廃止」と「管財事案」があります。

自己破産をする場合、民事再生と違いお金になるような財産はすべて没収されお金にかえられ、債権者に分配されるのが一般的な流れです。

財産があるかどうか調査、管理を行うのが「破産管財人(弁護士が選任されます)」で、破産が決定した場合破産管財人が業務を弁護士から受け継ぐことになります。

が、中にはもう換金できるような財産もない状態の方もいます。そのような場合破産管財人を選んだり調査する時間やコストが無駄なので、特例として破産開始と廃止(終了)が同時に行われる「同時廃止」という形があります。

ピンときた方もいるかと思いますが、自己破産の場合も民事再生と同様に着手金に差があり、「同時廃止」よりも「管財事案(少額管財事件も含む)」の方が価格が高くなります(大体10万円~)。

着手金 30万円~50万円
報酬金 着手金に含まれる
その他費用 申立費用や予納金が別途必要な場合あり。
破産管財人が立てられる場合、引き継ぎ手数料が必要な場合あり

過払い金返還請求の弁護士費用

最後に、過払い金返還請求の費用です。

過払い金返還請求は任意整理とあわせて利用されることも多いようで、着手金や報酬金についても似たような形式になっていることが多いですね。

着手金 3万円程度
報酬金 返還金額の20%程度
その他費用 事務手数料が必要な場合あり

返済に困っている場合、別の無料相談を使うのも手

返済には困っているけれど、弁護士事務所に行くのはちょっと怖い!と思う方もいるでしょう。

「だけど返済に困っているし、どうにかしたい…」という場合、いきなり弁護士事務所に相談するよりも、もう少しライトな場所で相談するという手もあります。

消費者センターに相談する

消費者センターというと、何かしらの商品に関わるようなことであってカードローンなどのサービスについて、しかも返済について相談に乗ってくれるのかちょっと疑問に思われる方もいるかもしれません。

ですが、消費者センターにはカードローンにかかわる相談も受け付けており、多重債務や返済が辛い場合はどうすればいいかといったアドバイスを求める相談も実際に多く寄せられています。

政府がやっているので安心ですし、局番なしの「188」にかけるだけ、通話料金も通常料金で済むなど手軽さが高いのも魅力です。

また、188以外にも各都道府県別の消費者センターに相談することも可能となっていますので、そちらを活用してもいいかもしれませんね。

日本貸金業協会の「貸金業相談・紛争解決センター」に相談する

消費者金融をはじめとした「貸金業者」の自主規制機関として設立された「日本貸金業協会」では、借り入れや返済の相談などを受け付ける「貸金業相談・紛争解決センター」も設置しています。

土日・祝休日や年末年始以外であれば電話など様々な方法で受け付けており、固定電話からであれば市内電話と同様の料金で相談をすることが出来ます。

お金を貸すことを生業とする貸金業者の相談センターなので、お金に関する相談でもしやすいのがポイントではないでしょうか。

法テラスで相談する

最後はおなじみ(?)「法テラス」です。

わざわざ事務所まで行くことなく、無料で法律相談を受けることが可能です…が、電話での相談が出来ない(対面)ことや、利用するのに条件があるなど少々ややこしいので、「とりあえず気軽に相談したい」というのであれば、前2つのいずれかの方が適している可能性があります。

ただ、「法テラス・サポートダイヤル」にかけて相談することで、各種相談窓口の中から適切なものを紹介してもらえますので、そちらを利用してみてもいいかもしれませんね。

一人で悩んだまま滞納しているのが一番ダメ!どこかに相談を

一人で「返済できない…」と悩んだまま督促を無視していても何も問題は解決しません。

弁護士に相談するのが怖いという方は、消費者センターや日本貸金業協会の相談・紛争解決センターなど手軽に電話でできる相談を利用するのも有効な手です。

そのままにしておくと、どんどん自身が追い詰められていくだけなのでどこかでストップをかけることが大事です。

また、相談となると自身が追い詰められていないとダメなのかな、と思われる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

「来月くらいから返済が危なくなりそうなんだけどどうすればいいんだろう」といったものであってもきちんと相談に乗ってくれます。

一番いけないのは、不安になったまま誰にも相談をしないことです。

もちろん、今借りているところに相談するのも有効な手なので、困ったときは素直にどこかに相談することをオススメします。

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