ブラックでも借りられるカードローンって存在するの?
カードローンなど、お金を借りたことがある方や、お金を借りようとしたことがある方であれば、「ブラック」という単語は知っている!聞き覚えがある!ということも多いのではないでしょうか。
ブラックになってしまうとお金を借りることは出来ない。これはもう常識…といっては言い過ぎかもしれませんが、お金を借りる上ではそんなイメージがありますよね。
仮にブラックになった状態でお金を借りたい!と思った際、お金を借りることは可能なのでしょうか?
改めて「ブラックとはどういう状態か」という説明も含め、ブラックの人がお金を借りられるのかを考えてみましょう。
簡単におさらい。「ブラック」とはどんな状態のことを指す?
まずはおさらいとして、「ブラック」とはどのような状態のことを指すのかを改めて解説したいと思います。
端的に言えば「信用情報に事故情報(異動情報)が登録されている状態」のことをブラックと言います。
ブラックとは正式名称ではなく通称です。
信用情報とは?
信用情報とは、お金の借り方及び返し方の記録のようなものです。
具体的には
- お金を借りた際の情報
- お金の借り入れ・返済に関する情報(毎月どれくらい返済したか・期日通りに返済したか)
- 利用残高に関する情報
などが登録されています。
この情報は自分で登録するわけではなく、利用しているカードローン会社や金融機関など、日本に3つある「信用情報機関」に加盟している会社が必要な時に登録する形になっています。
また、新規にローンなどを組む際など必要な場合、信用情報機関に加盟している会社は信用情報を閲覧することが出来ます。逆に言えば、加盟していない会社は信用情報を閲覧することはできなくなっています。
この信用情報に「事故情報」あるいは「異動情報」が登録されることにより「ブラック」となるわけです。
どういったことで「ブラック」になるのか
どういった情報が登録されることで「ブラック」となってしまうのか、が気になる部分かと思います。
大きく3つにわけますと
- 長期間の延滞(返済の滞り)
- 債務整理
- 短期間に複数社への申し込み
が該当します…が、厳密には最後はブラックではないため、上2つがブラックに該当します。なぜ最後がブラックではないのかは順を追って説明しますね。
まずは長期間の延滞。長期間とは大体3ヶ月以上のことを指します。
ずっと返済をしていないため「延滞中」と信用情報に記載されます。この情報は延滞が解消されるまでは消えることはなく、また、延滞が解消されたとしても1~5年程度情報が残ります。
注意すべきは、カードローンの延滞だけではなく「携帯電話料金の延滞」についてもブラックに該当する可能性があることです。
最近では、端末の料金を毎月分割で携帯電話料金に上乗せして支払うことが珍しくありませんよね。
この場合、言うなれば「ローンを組んでいる」のと同じようになるため、携帯電話の料金の延滞=返済の滞りとなってしまい、知らないうちにブラックになっている可能性があります。
続いては債務整理です。これは自己破産や任意整理など、借金を整理した場合に登録される情報です。
こちらは情報が登録される期間が長く、5~10年ほどとなります。
最後の、短期間に複数社への申し込みですが、これは厳密に言えばブラック(事故情報)には該当しません。
なのになぜブラック?と言いますと、短期間に複数、具体的には3~4社以上のカードローンなどに短期間に一度に申し込んだ場合「そこまでしてお金を借りたいと思うなんて、よほどお金に困っているのでは」と敬遠されてしまう可能性が出てくるんです。
仮に申し込んだのが1社あるいは2社であれば審査に通ったかもしれないのに、申込件数が多かったせいでお金を借りられない(ブラックのような)状況…ということで、通称として「申し込みブラック」と呼ばれる状況になってしまうんです。
申し込み情報は6ヶ月間残りますので、半年後にはこの状態は解消されますし、ブラックに該当はしませんが、名称に「ブラック」が入っているためまとめてご紹介しています。
ブラックでも借りられるカードローンはあるの??
それでは、本題である「ブラックでも借りられるカードローンはあるのか」に迫っていきましょう。
最初に結論からはじめてしまいますと、「大手であればブラック状態だと借りるのは厳しい」と言えるでしょう。
大手はリスクが高い申し込みは避ける傾向
銀行であっても、消費者金融であっても、大手になればなるほどリスクは避ける傾向にあります。
なぜかと言いますと、大手ですと申込みの件数が非常に多く、リスクが高い人をすべて弾いたとしても問題が少ないからです。
「年収が高いけど返してくれならそうなブラックの人」よりも、「年収は普通くらいだけどブラックではない人」を選ぶのは、リスクを考えると当然とも言えるでしょう。
中小の消費者金融で借りられるって本当?
大手ではブラックで借りられなくとも、中小の消費者金融であればお金を借りることが出来る…という話もあります。
実際に借りることが出来た人もいるようですが、個人的には難しいところがあると感じます。
そもそも、中小の消費者金融は大手でお金を借りられなかった人の受け皿となっていることが多いです。
先程も触れましたが、大手はできるだけリスクの高い人は審査で落とします。つまり、大手で借りられない人=リスクが高めの傾向にある人、と言えます。
中小の消費者金融はそんなリスクが高めの人が顧客として来やすいため、ブラックでもお金を借りることが出来る、という話のようです。
とはいえブラックといってもどのような内容なのかにもよりますし、表立ってブラックでもOK!と消費者金融自体が言っているわけではないので「ブラックでもお金が借りられる!」と思わない方がいいでしょう。
絶対借りられないとは言い切りませんが、その可能性は低い…と考えておいたほうがいいかと思います。
ブラックOK!と大々的に言っているところは避けよう
ネットなどで「ブラックOKでも借りられるところ」といったワードで探していると、「信用情報がブラックでも利用OK!」と明示している業者のホームページなどもあります。
貸金業法などで「ブラックの人にはお金を貸してはならない」という定めはありませんから、ブラックの人に対してお金を貸す消費者金融がないわけではないでしょう。
先程触れました、中小の消費者金融なら借りられる可能性があるという話や、紹介しているサイトがあるのもそれが理由です。
しかしそういったおおっぴらに「ブラックでも大丈夫」と言っているような業者は避けたほうが賢明なんです。
「ブラックOK」をエサにした悪徳業者である可能性は高い!
なぜブラックOKと明示している業者を避けたほうがいいのでしょうか。
その理由は、そのような「ブラックOK」をエサとして、お金を借りたいけれども自分はブラックだから申し込めない…という、いわゆる借り入れ弱者と言えるような人たちにつけこんだ、悪徳業者である可能性が高いからです。
お金を借りたいから、ブラックOKなところで借りたら悪徳業者でさらにお金に困窮してしまう…という負のループに陥ってしまう可能性もあります。
悪徳業者からお金を借りてしまうとどうなる?
悪徳業者は、「悪徳」と名前がついているだけあり、正規の消費者金融とは違います。
具体的には法定金利を超えた金利(20%を超えるもの)であったり、お金を返してもらうためにしつこく時間を選ばず電話をしてきたり、急に家に訪問してくる可能性もあります。
また、別の手口として詐欺を図ることもあります。
具体的には「返済能力を見たいので、1万円お金を貸しますから3万円を2週間以内に返済してください。返済すれば、希望している金額10万円を振り込みます」といった感じで、貸したお金よりも多くのお金を振り込ませます。
振り込まれたことを確認したら、連絡が取れないようにして泣き寝入りさせる…という手口になります。
この例で言えば、2万円を業者が得ている形になりますね。こういった少額の詐欺のターゲットになってしまう可能性も高いので、注意しなければなりません。
【関連記事】
取り立ては優しい、でも違法!利用してはならないソフト闇金とは?
悪徳業者かどうか、見分ける方法はある?
気になっている業者はあるけれど、悪徳かどうかが判断できない!という場合、何かしらで見分ける方法はあるの?と疑問に思っている方もいると思います。
この点については見分ける方法があり、金融庁が提供している「登録貸金業者情報検索入力ページ」を利用することで可能です。
正規の業者(都道府県知事あるいは財務局に申請している業者)の一データベースとなっており、検索することが可能ですので、気になっている業者の名前を入力して検索し、ヒットすれば正規の業者である可能性が高い、と判断することができます。
しかし、残念ながら100%ではありません。
なぜなら最近は悪徳業者も手口が巧妙化しており、ダミーとして正規の登録をすることもあるようなのです。
また、勝手に正規の業者の番号をホームページに記載することもありますので、番号が記載されているから正規の業者だ!と思わず、電話番号や所在地など細かい部分も確認するようにしてくださいね。
ブラックだとお金を借りるのは厳しい!どうしてもならしっかり情報を
やはり、ブラックですとお金を借りるのは厳しい、というのは変わりません。
前よりもブラックでも借りやすくなったであるとか、延滞であればブラックでもお金を借りることが出来る可能性があるとか様々な推測や意見などがありますが、やはりブラックである以上、そうでない人と比べて(少なくとも同条件であれば)お金が借りやすい、借りられるということはないでしょう。
ただ、ブラックであっても「どうしてもお金を借りないと厳しい!」という局面もあるかと思います。
そんなときは安易に「ブラックOK」としている業者に釣られるのは絶対に避け、きちんと正規の業者であるかを調べてから申し込むなど、情報をしっかり集めてから利用するかどうかを判断するようにしてください。