車のローン、借入先でこれだけ金利が違う!?お得なローンの探し方
車を購入する際、現金一括払いで購入する方もいますが、たいていの場合は車のローンを組むことになるかな、と思います。
また、ローンを組むのであれば車の購入先(ディーラー)でそのまま案内されて…という流れで、そのままディーラーでローンを組むことが多いかと思いますが、もしかしたらそれは損をしているかもしれません!
なぜなら、ディーラーのローンよりもオトクな車のローンを利用できる可能性があるからです。
どうせ同じ金額を借りるのであれば、出来るだけ支払う利息は減らしたいですよね。
そこで、今回は「どこで車のローンを利用するのがお得なのか」を調べてみました!
車のローンはどこで利用することが出来る?
まずは車のローン、マイカーローンはどのような会社が提供しているのかを知ることが大切です。
…とはいえ、その幅は非常に広く、
- ディーラー(車の販売会社)
- 銀行・信用金庫
- JAなどの協同組合
- 保険会社
など、自分に合った車のローンを探すのにも一苦労…と言えそうなほどです。
車のローンにカードローンを利用するのは愚策!
稀に、「車を購入するための資金として、カードローンでお金を借りようか」と考える方がいるようですが、はっきりいってそれは愚策です!
その理由は2つ。
まず1つ目は、「金利の高さ」です。
カードローンといっても金利は色々で、絶対にカードローンの金利が高い…と言えるわけではありません。しかしながら、低金利で利用できるカードローンは利用限度額も低めに設定されていることが多いです。
車を買うための資金として、10万円~30万円くらいが必要というケースであれば、カードローンでもまあいいかもしれない…とギリギリ思えるラインでしょうか。
100万円を超えて借りる場合、最高金利は15.0%となりますが、車のローンに比べたら非常に高い金利だと言わざるを得ません。
2つ目の理由は「高額の借り入れによる審査の厳しさ」です。
カードローンの場合、保証人や担保が不要な「信用貸し」になるため、5万円~10万円程度を借りるのであればそう難しいことではありませんが、50万円を超えた金額、100万円以上借りたいという場合は非常に厳しくなります。
そのため、カードローンでの借り入れをあてにして「200万円借りたらいいや」と思っていても、思い通りに行かない可能性は十分にあると言えます。
「現金を用意しているけど、あと少し足りない」という時に使うくらいでないと難しいでしょう。
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利用するなら「フリーローン」のほうが無難
ただ、中には「車のローンは車を担保としてお金を借りることになるから、それを避けたい」という意味でカードローンを選ぼう…と考えている方もいるかもしれません。
しかし繰り返しになりますが、カードローンでは金利が高すぎます。
担保不要で気楽にお金を借りるのであれば、まだ「フリーローン」のほうが低い金利でお金を借りられる可能性がありますが、最近では保証人や担保不要で利用できるマイカーローンも増えてきていますので、一度しっかりと調べてみることをおすすめします。
カードローンとフリーローンの違い(傾向)はこのような感じになります。
特に金利に関しては、どちらもかなり幅があるため、あくまで傾向だとお考えください。
項目 | カードローン | フリーローン |
---|---|---|
金利 | 高め | 低め |
借り入れ回数 | 何度でも | 1回のみ |
返済方法 | 複数あり | だいたい振替のみ |
明確な違いは、カードローンは利用限度額の範囲内であれば何度でも借り入れと返済をすることが出来ますが、フリーローンは最初に必要な金額を一括で借り入れ、あとは返済するだけという点です。
その分金利が低い傾向になっていますので、担保・保証人不要でお金を借りて車を購入したいというのであれば、フリーローンのほうがおすすめですね。
どこで借りるとどれだけ違う?金利を比較してみよう
それでは話を「マイカーローン」に戻しましょう。
先程のトピックにて、非常に様々なところ(会社など)が車のローンを提供していると書きました。
しかしどこで借りるのがベストなの?という問いをされるとなかなか難しいところがあります。
ですので、非常にわかりやすい「金利」にて比較してみようかと思います。
やはり皆さんが一番気になるポイントというのは金利かと思いますし、同じマイカーローンというくくりでも借り先によってこれだけ違うんだ!ということがおわかりいただけるかと思います。
ざっと金利だけで比較してみた
こちらの表は、金利のみをそれぞれのカテゴリ(種別)ごとに1社~2社ずつピックアップしてまとめた表になります。
種別 | 名称 | 金利 | 保証料 |
---|---|---|---|
ディーラー | トヨタ東京カローラ (通常割賦プラン) |
7.80% (固定) |
不明 |
ディーラー | ホンダ (新車クレジット) |
3.50% (固定) |
不明 |
都市銀行 | 三井住友銀行 (マイカーローン) |
4.475% (変動) |
金利に込み |
信用金庫 | 京都中央信用金庫 (マイカーローン) |
2.375% (変動) |
金利に込み |
JAバンク | JAバンク横浜 (マイカーローン) |
1.75%~4.40% (固定) |
金利に込み |
保険会社 | 損保ジャパン日本興亜 (ジャパンダ・ ネットマイカーローン) |
1.90%~2.85% (固定) |
金利に込み |
こちらを見ていただくと、数字に結構差があることがおわかりいただけるのではないでしょうか。
特に同じディーラーであっても、トヨタとホンダでは金利に大きな差が出ていますよね。
金利が違うとどれだけ変わる?支払い総額を比較
金利に差があるとはいえ、カードローンのような10%を超える金利に比べると大したことはないんじゃないの?と思われる方もいると思います。
確かに、カードローンと比較したら支払う利息総額は雲泥の差と言っても過言ではないレベルではあります。
ではどの程度違うのか、先程の表で一番金利が高いトヨタ東京カローラの「7.80%」と、京都中央信用金庫の「2.375%」にて、どれだけ支払い総額に差が出るのかを計算してみましょう。
借入金額は300万円、ボーナス払いや繰り上げ返済ナシ、返済回数は60回というモデルケースにて試算してみます。
名称 | 支払総額 | 毎月の返済額 | 支払う利息額 |
---|---|---|---|
トヨタ東京カローラ | 3,632,518円 | 60,542円 | 632,518円 |
京都中央信用金庫 | 3,184,617円 | 53,077円 | 184,617円 |
いかがでしょうか。
約5.5%金利が違うことにより、毎月の返済金額も1万円近く変わりますし、支払う利息額は約35万円と大きな差が出ていることがわかりますよね。
借りられる金額も重要!利用限度額で比較
金利も重要なポイントですが、「利用限度額」もマイカーローンを選ぶ際に重視したいポイントのひとつです。
購入する車の金額にもよりますが、高価な車を購入する場合は、頭金の他にある程度まとまった金額を借りなければならないこともあります。
そんな時に選んだマイカーローンが、極端な例ではありますが「最高でも100万円しか借りられない」といった商品ですと、いくら金利が低くても利用し辛いですよね。
先程金利を比較しました商品につきまして、今度は利用限度額で比較してみましょう。
種別 | 名称 | 利用限度額 |
---|---|---|
ディーラー | トヨタ東京カローラ (通常割賦プラン) |
特別記載なし |
ディーラー | ホンダ(新車クレジット) | 10,000円以上(上限記載なし) |
都市銀行 | 三井住友銀行 (マイカーローン) |
10万円以上300万円以内 |
信用金庫 | 京都中央信用金庫 (マイカーローン) |
1,000万円以内 |
JAバンク | JAバンク横浜 (マイカーローン) |
10万円以上1,000万円以内 |
保険会社 | 損保ジャパン日本興亜 (ジャパンダ・ ネットマイカーローン) |
20万円以上999万円 |
ディーラーの場合は具体的な記載は少なくなっています。
というのも、自社の販売する車であれば、その人の収入などにもよりますが融資が可能ということでしょう。これはディーラーならではだと言えますね。
ディーラー以外の場合、金額は様々ですが、今回ピックアップしましたマイカーローンの中では「三井住友銀行」のマイカーローンが最高で300万円と一番低い設定になっており、そのほかは大体1,000万円以内まで対応する形になっています。
少なくとも必要な金額が200万円程度であれば、そう困ることはないでしょう。
ただし、一部の金融機関では「新卒の方(就職内定者)は200万円が上限」など、一定の条件を満たした場合のみ利用限度額が低くなるケースがあります。
こちらは注意事項として明記されていますので、該当する方はきちんとチェックして商品を選びましょう。
あとは金利や利便性、キャンペーンなどといった別の面で吟味することになりそうですね。
担保や保証人は必要かどうか比較
車のローンと言えば、購入する際の「車」を担保にしなければお金を借りることは出来ない…というイメージが強いですよね。
しかし中には担保にしたくない、という方も多いでしょうし、できればそういったローンは避けたい方もいるでしょう。
最近のマイカーローンはどうなのか、こちらについても比較してみました。
種別 | 名称 | 担保・保証人 |
---|---|---|
ディーラー | トヨタ東京カローラ (通常割賦プラン) |
特別記載なし |
ディーラー | ホンダ(新車クレジット) | 特別記載なし |
都市銀行 | 三井住友銀行 (マイカーローン) |
原則不要 |
信用金庫 | 京都中央信用金庫 (マイカーローン) |
原則不要 |
JAバンク | JAバンク横浜 (マイカーローン) |
原則不要 |
保険会社 | 損保ジャパン日本興亜 (ジャパンダ・ ネットマイカーローン) |
原則不要 |
ディーラーのローンにつきましては、具体的な記載がないため必要なのか不要なのかがわかりづらくなっています。
が、車本体を担保としてローンを組む可能性は、他の(一般的な)マイカーローンに比べると高いと言えるかもしれません。
他のマイカーローンは「原則」不要となっていますが、審査の上で必要だと判断された際は保証人あるいは担保が必要になる可能性が出てきます。
とはいえ担保となるケースは少なく、保証人を求められるケースのほうが多いようですね。
金利で選ぶのは大事!だけど注意すべきポイントは?
ここまで、ざっとマイカーローンの金利や利用限度額などを比較してきました。
金利は借りる所によって大きく違いますし、支払う利息額、そして毎月の返済額も大きく変わりますから、借りる金額が大きくなればなるほど重要視したい部分であることは間違いありません。
しかし、金利が低いから…といって利用したマイカーローンが、思ってみればそんなにお得ではなかった!なんてこともあります。
金利で選ぶのは大切ですが、さらに深く判断すべきポイントについてご紹介していきます。
固定金利と変動金利、どちらを選ぶべき?
金利を比較した表の金利部分に(固定)または(変動)という記載があったことを覚えている方はいらっしゃいますでしょうか。
これは、「固定金利」と「変動金利」どちらであるかの分類を表しています。
あらためてまとめてみますと、このように分かれていました。
固定金利 | トヨタ東京カローラ、ホンダ、JAバンク横浜、損保ジャパン日本興亜 |
---|---|
変動金利 | 三井住友銀行、京都中央信用金庫 |
中にはどちらかだけではなく、両方のパターンを用意しているケースもあります。
今回の例には出ていませんが、「みずほ銀行」の多目的ローン(マイカーローンとしても使えます)の場合、変動金利と固定金利を自身で選ぶことが可能です。
さて、固定金利と変動金利の違いについてご説明します。
どちらのその名前の通りではあるのですが、固定金利は契約時の金利で完済まで固定されるもの、そして変動金利は契約時から完済まで、状況に応じて金利が変わる(変動する)ものとなっています。
固定金利と変動金利両方用意されている場合、変動金利のほうが固定金利と比べて金利が低いケースがほとんどですね。
どちらがいいのか…というとこれは難しいところです。
固定金利は、契約してから金利が変わることがないため、返済プランが立てやすいというメリットがあります。
しかし、変動金利よりも金利が高いことがほとんどですし、その後変動金利でさらに低金利になったとしても固定金利はその恩恵を受けることが出来ません。
対して変動金利は固定金利よりも低めの金利からスタート出来、さらに低金利で利用できるチャンスがありながらも、変動した金利によっては固定金利のほうが得だった、という可能性もあります。
ある程度短期間で完済を考えているのであれば変動金利、じっくりと5年以上かけて返済したいというのであれば固定金利のほうが安心出来るのではないか…というのが一般的な考え方です。
借入金額や返済プランに応じて、自分にはどちらが合っているかを見極める必要があると言えるでしょう。
金利に幅がある場合、「上限金利」で比較をしよう
商品の中には、金利に「幅」が設定されていることがあります。
今回の例で言えば「JAバンク横浜」や「損保ジャパン日本興亜」がそれに該当しますね。
こういった金利に幅がある商品を利用するか検討する場合は、必ず「上限金利(一番高い金利)」をチェックするようにしましょう。
心情としては一番低い金利で比較したいところではあるものの、審査の結果その金利で利用できるかは全くもってわかりません。
そのため、一番低い金利で計画を立てていたのにそれが狂った!なんてことにもなりかねないんです。
予想よりも金利が低くなることは嬉しくても、高くなるのは色々と困ることも増えます。なので、金利は基本的に「上限金利」で比較することをおすすめします。
金利だけじゃない?!「保証料」もチェックして
最近では少なくなってきているようですが、マイカーローンの中には金利とは別に「保証料」として、年0.2%~0.7%ほど支払う必要がある商品もあります。
最初の表にて「保証料」という項目がありましたが、基本は「金利に込み」と記載されていましたよね。
これは、金利の中に保証料も含まれているという意味なので、追加で支払う必要はありません(手数料など別途雑費を支払う必要はあります)。
保証料が別の場合、金利に上乗せされると考えればOKです。例えば金利自体は1.7%でも保証料が1%だった場合、実質金利は2.7%になるということですね。
こちらも商品概要や詳細に明記されていることが多いので、チェックしてみてください。
場合によっては金利優遇を受けられることも
借入先・利用先によっては金利優遇を受けられることがあります。
例えば例にも出しています「JA横浜」の場合、
- 10万円以上の給与振込口座にJA横浜を指定
- JAカード一体型(条件あり)
といった項目を満たしていた場合、その項目に応じて店頭金利から最大「1.45%」もの金利優遇(引き下げ)を受けることが出来ます。
こういった引き下げは金融機関のマイカーローンに多く見られますので、メインバンクのマイカーローンは一度チェックしてみると幸せになれるかもしれません!
繰り上げ返済やボーナス返済が可能かチェックを忘れずに
繰り上げ返済や、ボーナス月追加返済などが利用できるかも重要です。
追加返済(繰り上げ返済)した金額は全て元金(借りたそのもののお金)にかかるので、利息を大きく減らすことが出来ます。
追加返済が利用できないマイカーローンはほぼない、と言ってもいいとは思いますが、それでも万が一…ということもあります。
商品概要や商品説明書の「返済」の項目に記載されているかと思いますので、こちらもチェックしてみましょう。
借りる金額が大きいものは検討の価値あり!しっかり調べよう
極端な話、借りる金額が3万円であれば、金利が18.0%のカードローンでも、5.0%のカードローンでも、支払う利息額の桁が変わってしまうほどの驚くような差は出ません。
しかし、借りる金額が大きくなればなるほど金利の影響は大きくなり、支払う利息額が1.5倍、2倍になってしまうことは十分にありえる話です。
そのため、ある程度幅広い借入先の金利をチェックし、どのマイカーローンを利用するかをしっかりと検討する必要があると言えるでしょう。
最近ではインターネット上で金利などの比較をしてくれるサイトもたくさんありますので、そちらを活用するのも悪くないかと思います。
楽だからそのままディーラーでローンを組む、というのも悪い選択ではありませんが、予想以上に高い利息を支払っている可能性もあります。
マイカーローンを借り換えすることも可能ですので、現在すでに利用している(返済中)の方も、一度見直してみてはいかがでしょうか。