カードローンの限度額が足りない!増額すべき?他社で借りるべき?
「今の限度額ではちょっと足りないな…」そんな時に選ぶ選択肢は、「そのまま我慢する」「増額する」「他のカードローンをプラスして借りる」の3つです。
そのまま我慢するのがある意味一番平和的な解決方法といえるかもしれませんが、限度額をもう少し増やしたいと思うことは別段悪いことではありません。
そうなるど「増額する」か「他のカードローンを追加で新規契約する」の2つの選択肢になりますが、これはどちらがいいのか…非常に悩むところだと思います。
どちらの選択肢を選ぶべきか?その判断をするためにもそれぞれのメリット・デメリットを洗い出してみます。
後悔しないために、しっかりとチェックしていきましょう!
金利の引き下げもあるかも!?増額を選んだ際のメリット
早速、現在利用しているカードローンで限度額を増額した場合のメリットを考えてみましょう。
限度額の増額とは文字通り、現在の限度額の上限を引き上げる行為です。
例えば現在の限度額が30万円だった場合、増額して50万円になれば、当然ですが今までよりもさらに20万円お金を借りることができるようになります。
金利が低くなる可能性が出てくる
利用しているカードローン及び限度額によっては、増額後に金利が低くなる可能性が出てきます。
というのも、それぞれ以下の表の通り法律で上限金利というのが決まっているからなんです。
10万円未満 | 10万円~100万円未満 | 100万円以上 |
---|---|---|
20.0% | 18.0% | 15.0% |
これを「法定金利」といいまして、破るとお金を貸す方(カードローン会社)に罰則があるため、絶対に下がります。
例えば今利用限度額が80万円の方が、増額することによって限度額が100万円になった場合、絶対に金利は15.0%以下になるということですね。
既に現時点で15.0%の金利で借りることができている場合はそれ以上の低金利になるかどうかは難しいところではありますが、増額して100万円に届くのであれば、大きなメリットと言えるかと思います。
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借入が増えないので管理がラク
新規借入を増やすと、2種類の借入を管理することになるため返済日を揃えるなどしないと面倒なことも多いです。
しかし増額であれば借入件数自体が増えるわけではありませんので、管理自体は今までと変わりません。
向こうから提案されれば原則審査はパスできる
必ずそうなる…というわけではないものの、適度に借入をしてきちんと返済を続けている方であれば「優良な顧客」と判断されることがあります。
さらにそれで借入額(限度額)に余裕がある場合「増額をしませんか?」という案内がくることがあります。
基本増額する場合は自分から増額の申し込みをすることになりますが、あちら側から増額をしませんか?という案内や申し出があった場合、審査をパスしやすい(有利)です。
これは案内を出す際に事前に審査を行っていることもあるからで、こういったインビテーションがあればスムーズに増額することができる、と一般的に言われています。
逆に限度額が下がる!?増額を選んだ際のデメリット
続いては、増額を申し込むことによって受ける可能性があるデメリットについて解説していきましょう。
増額はメリットも多いですが、その分リスクもあるという代物なので、デメリットも知って新規借入を選ぶか、増額を選ぶかしっかりと考えることが必要だと言えます。
必ず増額できるとは限らない
増額には審査があるため、増額を申し込んだとしても必ず限度額が上がるわけではありません。
また、増額の審査は一度受けたらすぐ受け直すということも出来ませんから、増額審査に否決するとしばらくまた時間を置かなければいけない…という感じになります。
できるだけ早く増額したい!と思うのであれば、審査が否決になった時点で他のカードローンからの借入を考えるという形を考えなければならないでしょう。
一定期間利用していないと増額が出来ない
もしもあなたが最近カードローンを申し込んで、その限度額に不満だから増額しよう!と考えているのであれば、それは時期がよくありません。
というのも、カードローンの増額はたいていの場合、新規契約後一定期間の利用が認められて初めて増額の審査が受けられるようになっているからなんです。
なぜそうなっているのかといいますと、カードローンは「信用貸し」という種別にあたります。
担保などを必要とせず、その人の年収や信用情報などを含めた「この人ならこのくらいまでお金を貸しても大丈夫(きちんと返してくれる)だろう」という「信用」のもとに限度額を決定してお金を貸すわけですね。
増額の審査は、契約時に決定した限度額で問題なく返済が出来ているかを改めて確認することになります。
そのため、契約後すぐですと「実際にお金を貸したときのデータ(信用)」がないため、仮に審査を申し込めたとしても否決する可能性の方が高いんです。
具体的に増額審査が行える期間を提示しているカードローンもありますが、早くて3ヶ月、確実性を求めるなら6ヶ月の利用後に申し込むのが一般的です。
また、「利用している」ことが条件になるため、契約後一回もお金を借りていないといった場合は審査を受けても否決される可能性が非常に高いです。
利用されていないカードローンの増額は意味がない(お金を借りていないのだから必要性が低い)と判断されるからですね。
審査結果で減額される可能性がある
審査結果によっては、利用限度額が増額どころか減額されてしまう可能性があります。
これが増額審査の大きなリスク、と言える部分かもしれませんね。
こちらも「信用」に関わる話ではありますが、増額の審査は新規契約の再審査と同じようなものです。
そのため、契約時はその限度額でも問題ないと判断されたものが、増額の審査で「もう少し限度額を減らした方がいいな」と判断された場合、利用限度額が下がってしまうこともあるんですね。
例えば契約社員時代にカードローンを契約したが、その後アルバイトになって収入が下がったようなケースや、新規契約時はそのカードローンとしか契約していなかったものの、その後複数のカードローンと契約した…など、環境が変わることで限度額が変動することもあります。
増額審査は新規契約の審査に比べて気軽に行うことができるものの、限度額が変わらないというだけでなく逆に減ってしまう可能性がある…ということも覚えておきたいですね。
審査結果が出るまで時間がかかることもある
カードローンを新規契約する場合、早くて即日に審査結果が出ますし、2~3日もあれば審査結果がわかる商品が多いです。
しかし増額は新規契約に比べると審査結果が出るまで時間がかかるケースがあります。
具体的にどのくらい時間がかかるのか…というのは会社や申し込んだ人によって違いがありますが、速いところであれば数日程度、ですが2週間ほどかかることも珍しくありません。
急いで限度額を増やしたいという場合、増額ですと間に合わない可能性も十分にあります。
他社での新規契約を選んだ際のメリット
続いては、増額ではなく他のカードローンの新規契約をする方を選んだ際のメリットについて見ていきましょう。
1つの借入の限度額を上げる増額とは違い、並列する2つのカードローンを利用する形になる新規契約。
そちらを選んだ際のメリットとはなんでしょうか?
手軽さはこちらの方が上
増額の手続きも別段難しいというわけではないものの、増額については会員ページやホームページなどを参照しどうやって申し込むのかを調べなければならないのに対し、新規契約はだいたいの場合ホームページを見れば簡単に手続きに進むことが出来ます。
また、希望する限度額にもよりますが、20万円程度であれば本人確認書類があれば申し込みが出来ますので、増額よりもそのハードルは低め、といえるでしょう。
さらに増額の申し込みは、カードローンを契約してから一定期間の利用が認められないといけませんが、新規契約はそういった縛りはありません(当然総量規制など別の制約はありますが)。
ですので、先に契約したカードローンAの限度額が少ないな、と思った場合、カードローンBにすぐ申し込むことも可能です。
審査に落ちても現在の借入に原則影響がない
仮に2つ目のカードローンの審査に落ちてしまったとしても、現在既に契約しているカードローンへの影響は特別ありません。
増額の場合は限度額が落ちてしまう可能性などのリスクがありますが、全く別のカードローンなので、その審査に落ちてしまったからといって既に契約しているカードローンの限度額が下がってしまう…なんてことはないからです。
まだ1つ目のカードローンの利用期間がそんなに長くないのでできるだけそういったリスクを回避したいという方にとっては、別のカードローンの新規契約を目指す方がいいかな、と思いますね。
現在の借入よりもいい条件で利用できる可能性がある
別のカードローンを選ぶということは、金利などの条件が今のカードローンよりいいものを選ぶことも可能、ということです。
例えば最初のカードローンが消費者金融での借入だった場合、だいたいは18.0%の金利での契約となっているでしょう。
そのカードローンで増額しても、限度額が100万円に満たない場合は金利が引き下がらないままの可能性もあります。
そこで2つ目のカードローンを銀行系にすれば、だいたい15.0%程度の金利で借りることも可能なので、増額するよりもちょっとお得にお金を借りることもできるわけです。
探せば低金利のカードローンは意外とありますから、借り換えを前提に金利が低い2つ目のカードローンを探すというのも悪くないかもしれませんね。
他社での新規契約を選んだ際のデメリット
そして最後に、2つ目のカードローンを新規契約することを選んだ際のデメリットもご紹介しておきましょう。
増額に比べるとお手軽なところが新規契約のメリットといえる印象でしたが、デメリットはどのようなものがあるでしょうか…?
返済が二重になるので負担が大きい
カードローンの基本の返済について改めて説明しますと、毎月定められた日に一定の金額をATMなり口座振替なりの方法で返済していくことになります。
増額した場合、返済金額が借入金額の変動により大きくなる可能性はあるものの、毎月1回に決められた方法で返済するという流れは変わりません。
しかし別のカードローンを新規契約した場合、カードローンAとBの2種類の返済を毎月行わなければなりません。
例えばカードローンAが毎月20日返済、カードローンBが毎月15日返済ですと、15日と20日にそれぞれ対応する額を返済しなければならないことになります。
また、返済額にも差が出ます。
例えば「みずほ銀行」で30万円借りている場合、毎月の返済額は「1万円」です。
みずほ銀行で増額をし、60万円まで借りられるようになり、上限まで借りたとしてもみずほ銀行への返済額は毎月「1万円」です。
しかし増額出来ず、「セブン銀行」で30万円お金を別に借りた場合、セブン銀行に対しても毎月「1万円」返済しなければならないため、毎月の返済額は合計で「2万円」になってしまいます。
毎月の返済額が大きければそれだけ完済も早くなるため、一概にデメリットとは言い難い部分もあるのですが、増額に比べると返済の負担が増える、というのは確実ですから、デメリットと感じる方も多いのではないでしょうか。
他の借入が厳しくなる可能性がある
カードローンなどの審査において「借入件数」は重要なポイントになります。
というのも、多重債務者(複数の借入先からお金を借り入れている人)は返済できなくなる可能性が、現在借り入れがない方や、借入先が1つしかない方に比べると高くなると考えられるからです。
今後他に借り入れを考えないというのであればそう大きなデメリットとは言えませんが、今後も借り入れを追加する可能性がある場合は、審査に通りづらくなる可能性があります。
そういった可能性を減らしたいというのであれば、増額を狙う方がいいでしょう。
また在籍確認を受ける必要がある
多くのカードローンにある「在籍確認」は、増額であれば勤務先に変更がない限り審査の中で行われることはありません。
しかし別のカードローンを契約するという形であれば、新規契約となりますので当然在籍確認はまた行われます。
中には在籍確認なしで利用できるカードローンもありますが、選択肢は確実に狭まってしまいますので特別なこだわりでもない限りはオススメしません。
在籍確認に対して全く問題がない、気にならないという方であればデメリットにはならない項目ではありますが、勤務先に連絡が来ることをあまり嬉しく思わない方の方が多いでしょうから、そういう方にとっては増額に比べると大きなデメリットと感じられるかもしれません。
結局、増額と新規契約どっちがいいの?
ここまで増額と新規(追加)契約のメリットとデメリットをそれぞれご紹介してきました。
が、「結局どっちがいいの?」と悩みが晴れない方もいると思います。
というのもどちらかを選ぶことが明確に「お得!」といえるのであればいいのですが、それぞれに同じくらいのメリット・デメリットがあるので絶対の回答がないんですよね。
そこで、あくまで目安程度ではあるのですが「こう考えている・こういう状況ならこっちの方がお得かも」と考えられるケースをいくつか挙げてみたいと思います。
現在の利用限度額が100万円近く、金利が15%超なら「増額」
現在利用しているカードローンの利用限度額が100万円近くで、さらに現在の適用金利が15.0%を超えているのであれば「増額」を選択する方がオススメです。
これは増額のメリットにてご説明した通り、利用限度額が100万円以上になると法定金利が15.0%になるため、金利の引き下げを狙うことができるためです。
現在の金利が18.0%など15%を超えていれば、今後の利息額も変わってきますからよりお得にお金を借りることができると言えます。
しかし既に金利が15.0%以下の場合は金利が変動しない可能性もありますが、商品によっては100万円以上(あるいは100万円超え)で明確に金利が下がる設定である可能性もありますので、ご自身が利用しているカードローンの商品詳細をチェックしてみてくださいね。
急いで限度額を上げたいのであれば「新規契約」
増額の審査は新規契約の審査に比べると時間がかかる傾向にあります。
そのため、できるだけ早くお金が必要というのであれば、増額審査を狙うよりは新規契約による追加の融資を狙った方が早く目的を達成できるかと思います。
もしできるだけ早くというのであれば、消費者金融のカードローンを選択することをオススメします。
といいますのも、銀行系のカードローンは即日審査ができなくなってしまったためです。
大手消費者金融であれば即日融資が可能ですし、さらに30日間の無利息期間サービスを利用できるところもありますので、上手く利用すれば利息額を減らせますよ。
信用情報で考えるのなら「増額」
信用情報のことを考えた場合は「増額」の方がいいかな、という感じでしょうか。
借入件数が多くないのであればそう大きな影響は出ませんが、今後住宅ローンを考えている場合などは、カードローンの借入件数が多いよりも少ない方がいいのは明白ですから、できるだけ信用情報をキレイなものにしておきたいと思うのであれば、増額を狙う方がいいでしょう。
どちらもメリット・デメリットあり!自分が納得できる方を選んで
今の利用限度額では足りなくなったときに選ぶ「増額」か、「新規契約」か…はどちらもメリット・デメリットがあり非常に悩ましいところではあります。
しかも明確に「こちらの方がいい」と言えるものでもないのが、さらに悩ませる原因にもなっているでしょう。
こういった時の明確な判断基準は「自分が納得できるもの」です。
メリット・デメリットのどちらも知った上で「こっちの方が自分は納得して利用できる」と思える選択肢を選びましょう。
増額にチャレンジしてみて、ダメだったら他のカードローンを探す…という形でもいいとも思います。