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今更聞けない!?カードローンとキャッシングには違いがあるの?

お金を借りる時に便利と言われているのが「カードローン」や「キャッシング」です。この2つの名称は聞いたことがある、知っているという方も多いでしょう。

しかし、この2つに違いがあるのか、あるとしたらどういったところが違うのか?と言われて、明確に答えられる方というのは…意外と少ないのではないでしょうか。

人前でこのような話をする機会はそうありませんから、知らなくて恥をかいてしまった!というシーンは生まれづらいものの、なんとなく「なんで分けているんだろう?一緒じゃないの?」とつい思ってしまいますよね。

そこで、改めて今こそ!知っておきたい「カードローン」と「キャッシング」の違いについてまとめました。

「カードローン」と「キャッシング」その違いとは?

「カードローン」と「キャッシング」、名称は違いますがどちらも「お金を借りる行為である」ことは共通しています。

カードローンの方が「ローン」とついているため、長期的なイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

「キャッシング」はもともと小口融資。一括返済が普通

先に「キャッシング」からになりますが、キャッシングはもともとは小口融資のことを指していました。

また、貸金業法が改正される前は「小口融資を受け、翌月に一括で返済する商品のこと」と明記されていたようです。

言うならば、クレジットカードの一括払いのようなものでしょうか。

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「カードローン」は小口から大口まで対応、分割が普通

対して、カードローンは小口に限らず大口融資にも対応している商品が多いです。

確かにカードローンは利用限度額に応じてお金を借りることが出来ますが、中には1,000万円まで借りることが出来る商品もあります。

…となると、返済を一括でするのは正直無理ですよね。そもそも一括で返済出来るのであればお金を借りることはないかもしれません。

というわけで、カードローンの場合は、キャッシングに比べて大きな金額を借りられる分、返済については「分割払い」が基本になっている商品となります。

現在の「カードローン」と「キャッシング」の違いは?

「カードローン」と「キャッシング」の違いはおわかりいただけたでしょうか?それではこれで…

というわけにもいきません。というのも、これではあまりに説明が少なすぎますし、現在多くの場合で用いられるだろう分類について触れていないからです。

専用のカードを使うものが「カードローン」

現在で「カードローン」に該当するものの特徴は「そのローン専用のカードが発行される」という点でしょう。

もちろん銀行のカードローンなど、キャッシュカードにカードローン機能をプラスする商品もありますが、基本は専用カードが発行されますよね。

具体的には大手消費者金融のカードローンでは、基本的にカードが発行されます。

また、クレジットカード会社のカードローンであっても、クレジットカードではなくカードローン専用のカードが別途発行されます。

最近では「カードレス」でお金を借りることも可能になってきましたが、依然としてカードが前提にあることが多いです。

加えて、利用限度額についても、先程の繰り返しになる部分もありますが、大体50万円~1,000万円と小口から大口までの融資に対応しています。

あらためてまとめますと、現在のカードローンは「融資の金額に幅があり、かつ専用のカードが発行されることが多い商品」と言えるでしょう。

「キャッシング」はクレジットカードで使われることが多い

そして、現在における「キャッシング」は、「クレジットカード」でお金を借りる際の言葉として使用されるケースが多いです。

これはクレジットカードに「キャッシング枠」という、ズバリそのものの名前がつけられていることも理由なのかもしれません。

ここでクレジットカードについて軽く説明します。

クレジットカードには、「ショッピング枠」と「キャッシング枠」という、2種類の枠が存在します。

「ショッピング枠」は買い物などをする際に使用する枠で、限度額の範囲内であれば自由に使うことが出来ます。

「キャッシング枠」はATMやCD(キャッシュディスペンサー)から直接現金を借り入れる時に使われる枠です。

こちらも限度額の範囲内であれば借り入れが可能ですが、

クレジットカード会社によっては「ショッピング枠+キャッシング枠として限度額を設定している」ところ、「ショッピング枠のうち○万円までをキャッシング枠としても利用できる」ところ、「ショッピング枠とキャッシング枠で個別に限度額を設定している」ところがあります。

また、ショッピング枠のみ利用が可能で、もともとキャッシング枠がついていないクレジットカードもありますし、キャッシング枠を追加するために別途審査を受けなければならないこともあります。

キャッシング枠は基本的に10万円~30万円くらいであることが多く、カードローンに比べると大口で融資を受けることは出来ないという違いは今も残っていると言えますね。

こちらもまとめますと、現在のキャッシングは「クレジットカードのキャッシング枠を利用し、現金を借りる行為」だと言えます。

規模が小さい消費者金融から借りる時も「キャッシング」と言うときも

規模が小さい消費者金融の場合、大手と違いATMで利用できるようなカードを発行しないことの方が多いです。

振込または店頭でお金を借りて、返済も振込あるいは店頭で直接返済する…という形です。

分類としては「カードローン」に入れたいところですが、こういった小さなところからお金を借りる場合は小口融資であることが多いため、「キャッシング」の方が該当するようにも思えますね。

とはいえ、基本的には「消費者金融や銀行などからお金を借りる際はカードローン、クレジットカードで現金を借りるときはキャッシング」と思っておけばいいのではないかと思います。

返済についてはどちらもそう大きな違いはなくなった

以前は返済に関しても明確な差があったようなのですが、現在ではカードローンでも「一括返済」が可能ですし、クレジットカードのキャッシング枠を利用した場合でも「分割払い」や「リボ払い」が利用できます(カード会社によっては一括のみの場合もあります)。

そのため、返済による差はあまりなくなったと言え、「この返済方法だからカードローン(あるいはキャッシング)」と分けるのは難しくなりました。

「カードローン」と「キャッシング」細かい違いはまだある!?

ここまでで、カードローンとキャッシングの「大まかな違い」についてはおわかりいただけたのではないかと思います。

言い方は違えども、厳密に「ここが絶対にこうでないとならない!」という部分はなく、カードローンでお金を借りることを「キャッシング」と言っても十分に意味は通じます。

しかしながら、前トピックで大体定義しました

  • カードローン … カードが発行される小口~大口融資(消費者金融・銀行系など)
  • キャッシング … クレジットカードのキャッシング枠を利用した現金借り入れ

この2つ、それ以外にも細かく差があるんです!

どんな違いがある?表にしてまとめてみた

これまでの差も含めて、どのような違いがあるのかを表にしてまとめてみました。

項目 カードローン キャッシング
限度額 高め
(~数百万円)
低め
(~100万円程度)
金利 消費者金融:~18.0%
銀行系:~15.0%
15.0%~18.0%程度
ネット借入 可能 可能
海外利用 不可 可能
無利息期間 消費者金融
ならありが多い
なしが多い

カードローンについてもキャッシングについても、どちらも個別の商品によって大きく違いが出ることもあるので、この表が絶対というわけではありません。

大体の傾向として見ていただければと思います。

ポイントとしては「海外利用」と「無利息期間」でしょうか。

クレジットカードのキャッシングなら海外でも利用出来る!

海外旅行にクレジットカードを持っていくのは、いまや常識といっても過言ではありません。

わざわざ現金を両替して持っていき、余ったらまた日本円に両替するのは損ですから、持って行く分は少なめにしているという方も少なくないのではないでしょうか。

スキミングの心配こそあるものの、カード1枚あれば海外で事足りることも多いです。

…が、持っているカードに対応していなかったり、現金が必要というシーンもあるでしょう。

そんな時にクレジットカードであれば「海外キャッシング」といって、現地通貨を直接キャッシングすることが出来るんです。

あくまでお金を「借りる」状態ですので利息こそかかりますが、必要な分だけ現地の通貨を借りることが出来るのでとっても便利です。帰国してすぐに返済すれば利息もそんなにかかりません。

もちろん事前にキャッシング枠がある(審査に可決している)ことが前提となりますが、クレジットカード独自の機能といってもいいでしょう。

対してカードローンは、その利用は国内のみとなっており、海外のATMでお金を借りることは出来ません。

あえて使うとしたら、国内でお金を借りて両替して持っていく…という形になりますが、利便性などの面から見てもイマイチです。

あくまで国内用、と考えた方がいいですね。

無利息期間でお得にお金を借りることが可能

一部の会社では「無利息期間」といって、一定期間かかる利息が0円になるサービスがあります。

このサービスを上手く使い、無利息期間中に完済すれば一切の利息を支払うことなくお金を借りることが出来るんです。

一番無利息期間サービスを提供している比率が高いのが「大手消費者金融」で、アコム・アイフル・プロミスなどが対応しています。

銀行のカードローンとなるとぐっと数が少なくなってしまい、ジャパンネット銀行くらいしかありません。

また、クレジットカードのキャッシングでも基本的に無利息期間がついているところがなく、エポスカードくらいでしょうか。

大手消費者金融のカードローンであれば選択肢がある程度広いため、比較するとカードローンの方が有利かな?と言えるくらいですね。

自分ならどっち?ケース別に考えるカードローンとキャッシング

カードローンとキャッシング、どちらを自分であれば選ぶべきなのか?

これは2つの違いがわかってからこそ出てくる悩ましい問題と言えるかもしれません。

極端な話、「自分がいいと思っているならどっちでもそう大きく変わることはない」のですが、それでも「適している方があるならそっちを選びたい」と思うのが人間というものです。

そこで、このトピックでは「借りたい・利用したいシーン」に合わせて、どちらを選んだほうがいいかをアシストしていきたいと思います。

一括返済を考えるなら無利息期間つきカードローン

「借りたお金を一括で返済したい」と考えているのであれば、無利息期間が利用できるカードローンがおすすめです。

もちろん長期的な返済でも無利息期間のカードローンを選ぶのはアリなのですが、一括返済のタイミングによっては利息0円でお金を借りることが出来るため、無利息期間アリのカードローンをおすすめしまです。

ただし、既にキャッシング枠があるカードを持っており、わざわざカードローンに申し込むのが面倒…という方はキャッシングでも問題ないでしょう。

ここで金利15.0%と18.0%で、30日間お金を借りた場合のそれぞれの利息の金額を見てみましょう。

借入金額 15.0% 18.0% 差額
10万円 1,232円 1,479円 247円
30万円 3,698円 4,438円 740円
50万円 6,164 7,397円 1,233円

当然ながら借入金額が大きくなるほど金利による差が出ます。無利息期間であればまるまる差がつくことになりますね。

とはいえ、差は一番大きくても1,000円ちょっとではありますので「このくらいの差であれば問題ない」と思うのであれば、わざわざカードローンに申し込むよりは自前のカードでキャッシングするほうが早いと言えるでしょう。

長期間の返済ならカードローンのほうが低金利かも?

一括で返済するのではなく、毎月5,000円ずつなどゆっくりと返済していくことを考えている場合、重要なのは「金利」になります。

例として金利17.8%の「プロミス」と、14.5%の「三井住友銀行カードローン」で、「10万円を借りて毎月5,000円ずつ返済した場合」を比較してみましょう。

項目 プロミス 三井住友銀行
返済回数 24回 24回
支払う利息額 19,490円 15,145円

金利が3.3%違うと、返済回数は同じでも支払う利息額にこれだけの差が出ます。

クレジットカードのキャシングは大体金利が18.0%くらいなので、長期の返済をするならあまりオススメは出来ません。

消費者金融のカードローンも同様なので、ゆっくりと返済していくことを考えているのであれば、大体金利が15.0%以下の銀行や信用金庫といった金融機関のカードローンを利用する方がいいでしょう。

すぐにお金を借りたいなら、カードローンの方が可能性あり

もしあなたが「すぐにお金が必要になった!お金を借りたい!」と思ったのであれば、カードローンの方が早く利用出来る可能性があります。

というのも、大手消費者金融のカードローンは「即日融資」が可能なところが多く、申し込んだ時間によっては、申し込んだその日のうちにお金を借りることも可能になっているからです。

銀行などのカードローンは、現在は審査に最低でも2日程度かかるようになってしまったため、1秒でも早く借りたいと思うのであれば、あまりオススメできません。

クレジットカードの場合、すでにキャッシング枠としていくらか用意されているのであればすぐに利用できますので、一番早いと言えます。

ただしキャッシング枠がない状態場合、キャッシング枠の審査を改めて行わなければなりませんので、1日で審査結果が出ない場合があります。

なので結論としては、あなたが既にキャッシング枠があるクレジットカードを持っていて、なおかつ希望する借入額がその範囲内であれば、一番早いのはクレジットカードとなり、そうでないのであれば大手消費者金融のカードローンが一番早い可能性がある、ということですね。

海外で利用するならキャッシング一択!

先程のトピックでも触れましたが、海外でお金を借りたい、キャッシングしたいというのであればクレジットカード一択です!

カード会社によっては、海外旅行に行くときだけ一時的に利用限度額を引き上げてくれるケースもありますので、「海外に行く予定があるけれど、利用限度額が10万円しかないから心配…」といった場合はサポートに問い合わせてみることをおすすめします。

カードローンは現地では利用できません。

海外旅行の費用の一部を担うためにお金を借りたい、というのであれば問題ないでしょうが、現地でお金が足りなくなった時に使うことは出来ませんのでご注意下さいね。

大きな金額を借りたいのであればカードローンの方がいい

お金を借りたいと思うとき、その理由によって「いくらお金を借りたいのか」具体的な金額を想像している方がほとんどでしょう。

その金額が「50万円」を超えるのであれば、カードローンで借りることをオススメします。

というのも、クレジットカードのキャッシング枠の場合、なかなか50万円を超えることはありません。ブラックやゴールドではない一般的なカードの場合、50万円を超える設定自体がないことも多いです。

そのため、50万円を超えてお金を借りようと思う場合、複数のカードのキャッシング枠を使うことになってしまいます。

さらに、カードによってはショッピング枠と共有しているケースもあるため、お買い物で使えなくなってしまうことも…。

もちろん審査結果によっては50万円を超えてお金を借りることは出来ない可能性も十分にあるものの、カードローンであれば60万円を希望して申し込むことも可能です。

最初はそこまでいかなくとも、利用しているうちに増額出来る可能性もありますので、50万円を超えてお金を借りたいと考えているのであれば、カードローンを選択するほうがオススメです。

どちらも近いものながら、微妙に差が。上手く使い分けよう

カードローンとキャッシングは、昔は明確な差があったものの、現在においてその性質は近いものであり、カードローンのことを「キャッシング」と言っても通じるほどに、大きな差というものはありません。

多くの場合はアコムやプロミス、銀行などで専用のカードを発行し、継続的にお金を借りるようなケースを「カードローン」と言い、クレジットカードのキャッシング枠を利用した借り入れを「キャッシング」と言う、と覚えておけば問題ないでしょう。

それぞれに細やかな差はあり、どちらを利用する方がより便利か、適しているかなどは多少違いますが、自分にとってどちらを選んだほうがいいかは、今回の記事を読んで参考にしていただけたらと思います。

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