現在無職。それでもお金を借りる方法はある?
お金をカードローンなどで借りられる人…と言えば、当然ながら「仕事をしていて定期的な収入がある人」ですよね。
いわゆる「無職」である場合、お金を借りることは出来ない、というのが常識といえるでしょう。
しかし、無職でも絶対にお金を借りられない!というわけではありません…と言うと、驚く方も多いのではないでしょうか?
どうして無職でもお金を借りることが可能といえるのか?そしてどうやってお金を借りるのか?…など、無職の方がお金を借りるための条件や方法について解説したいと思います。
何をもって「無職」とするかで幅が大きく変わる
無職の方がお金を借りる方法・条件を説明する前に、まずは「無職」という定義を決めておく必要があります。
国語的な意味ではなく、どこまでそう呼称するか、というイメージですね。
この記事では、
- 学生
- 主婦(専業主婦)
- 年金で生活をしている
- 無職(失業中など)
この4つのケースを「無職」と定義し、それぞれについて「お金を借りることができるのか」、「お金を借りることが出来るとしたら、どのような方法なのか」を解説していきたいと思います。
学生がお金を借りるのは意外と簡単
まずは1種類目の無職、「学生」がお金を借りる場合です。
学生は職業ではないため無職扱いにはなってしまいますが、お金を借りるという点においては無職の中ではまだ簡単な部類といえるでしょう。
ただし、誰でもどうやってでもいくらでもお金を借りることが出来る、というわけではありません。
20歳以上でアルバイトをしているなら、カードローンの利用が可能
もしあなたが20歳以上で、さらにアルバイトで収入を得ているのであれば、プロミスやアコムといった大手カードローンでお金を借りることも可能です。
ポイントは「20歳以上」と「アルバイトで収入がある」という点です。
消費者金融・銀行にかかわらず大手のカードローンはすべてといっていいほど貸付条件として「20歳以上」が含まれています。
そのため、学生でアルバイトをしていても18歳~19歳ですと、カードローンの利用は非常に厳しいものになります。
また、アルバイトなどで自身に収入がない場合もカードローンの利用は出来ません。
なぜなら、大手の消費者金融(プロミス・アコムなど)カードローンでは「お金を貸せる額の上限は年収の3分の1まで」と決まっているからです。
例えば毎月5万円ほど稼いでいるのであれば、年収は60万円となりますからその3分の1、すなわち20万円が上限となるわけですね。
年収が0円ですと、当然3分の1であっても0円なのでお金を借りることは出来ない、ということになります。
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学生向けクレジットカードを利用する手もある
学生で、かつバイトをしておらず、20歳未満…という条件でも、お金を借りる手段が絶対にないわけではありません。
その方法が「クレジットカード」です。
クレジットカードは買い物のために使うもの…というイメージですが、「キャッシング枠」がついているカードであれば、ATMやキャッシュディスペンサーから現金を直接キャッシング(借りる)ことが可能なんです。
ただし、キャッシング枠がついているカードかつ、キャッシング枠が用意されているものに限ります。
最近の学生向けのクレジットカードでは、海外旅行に行くことも多いからかキャッシング枠が用意されているものが多くなっています。
もちろん利用できる金額は少ないですが、バイト不要で、未成年でもキャッシングが可能という点はかなり強い、と言えそうです。
しかし学生向けクレジットカードは親権者の同意のもと作成されるのが基本であり、支払いも親権者の口座から引き落とされるケースが多いです。
そのため、自分名義でお金を借りるカードローンとは違い、内緒でキャッシングする…というのは難しいことは注意しておくべきでしょう。
アルバイトをしているなら18歳でも学生ローンが利用出来る
20歳未満だけどアルバイトをしている!というケースであれば、一部の学生ローンであれば18歳以上で利用が可能です。
学生ローンとは学生向けの少額貸付をしているお店で、金利は大手カードローンと似たようなもの(18%程度)です。
大手カードローンとの違いは、
- 最初に必要な金額を全額借り入れする
- 提携ATMなどの利便性が低い
- 地域が限定されやすい
といったところでしょうか。
町の小さな消費者金融といった感じなので、店頭で直接お金を借り、店頭に返済しにいくというのも珍しくありません(振込などにも対応しているところは多いですが)。
また、大きな大学の近くにあることが多く、遠い地域からですと借り入れが出来ないというケースもあります。
専業主婦はお金を借りづらくなった!バイトやパートならOK
続いては専業主婦の方です。
専業主婦は配偶者(夫)の収入で生活しており、自身には収入がない方を指します。
以前は専業主婦の方であればカードローンを利用するのはそう難しいことではありませんでしたが、最近ではそういかなくなってきています。
規制が強化!専業主婦は借りられないことも
以前であれば、「プロミス・アコムといった消費者金融のカードローンは利用できませんが、銀行など消費者金融以外のカードローンであればお金を借りることが可能です」と紹介していました。
…が、最近では、銀行など消費者金融以外のカードローンであっても、専業主婦にはお金を貸さないようにするという自主規制が行われ始めているため、以前に比べると専業主婦でカードローンを利用することは厳しくなってきました。
とはいえ、絶対に借りられないわけではありません。
例えば
- 楽天銀行カードローン
- イオン銀行カードローン
など、専業主婦可!と明記しているカードローンもきちんとあります。
以前より選択肢は狭まってしまいましたが、一切借りられなくなったわけではありませんので、その点はご安心ください(しかし今後はわかりません)。
パートやアルバイトで収入があれば問題なく利用可能!
専業主婦というくくりからは外れてしまいますが、パートやアルバイトで自身に収入があるのであれば、貸付条件に年収が含まれていたり、正社員でないと利用できないようなカードローンを除けば、基本的に多くのカードローンが利用できます。
利用できる金額はご自身の年収の3分の1までですが、選択肢が増える分より自分に合った商品を選べるようになるのではないでしょうか。
配偶者貸付制度もあるが一般的ではない
「働かずともお金を借りたい」という場合、「配偶者貸付制度」を使う手もあります。
これは、貸金業者である消費者金融に対して利用出来るもので、自身と配偶者の年収を合算し、その3分の1まで借りることが出来る…というシステムです。
つまり、自身に収入がなくても配偶者に収入があれば、配偶者の収入の3分の1を上限として、自身がお金を借りられるというわけです。
ただこの制度を利用するには
- 配偶者貸付が利用できる消費者金融を探す必要がある
- 配偶者の同意書が必要(内緒で借りられない)
- 配偶者の総量規制に影響がある
といった3つの注意点があります。特に1つ目が重要で、大手カードローンは基本的に配偶者貸付を受け付けていません(貸付条件に入れていない)。
そのため、小さな消費者金融で利用することが出来るかも…?というくらいで、利用できるところを探すのがまず大変かもしれませんね。
年金で生活している場合、銀行系カードローンなら可能かも
現在働いておらず、年金だけで生活しているという方もいるでしょう。
そんな方がお金を借りることが出来るのか…といいますと、出来ます。
とはいえ、こちらも専業主婦と同様で、借りることは出来ても色んなところから借りるのは難しい、といった感じでしょうか。
消費者金融系は難しい。銀行系なら可能なところも
カードローンの場合、消費者金融で借りるのは難しいでしょう。
なぜなら、消費者金融は年金での収入を自身の収入とはみなさないからです。年金による収入があり、かつアルバイトなどで収入を得ている場合であれば問題なく利用することが可能です。
一方銀行系のカードローンであれば、年金収入のみでもお金を借りることが可能なカードローンがあります。
具体的には三菱UFJ銀行のカードローン、「バンクイック」ですね。
他にも地方銀行などで、年金で生活している人向けのカードローンなども用意されていますので、探してみるといいでしょう。
生活費に困窮しているのなら、公的融資を受けることも可能
もし、生活費などに困窮していてお金を借りたいと思っているのであれば、公的な融資を考えた方がいいでしょう。
独立行政法人福祉医療機構(WAM)が行っている「年金担保貸付事業」を利用すれば、年1.4%(労災年金担保貸付)か2.1%(年金担保貸付)という低金利でお金を借りることが可能です。
ただし利用するまで時間がかかること、お金を借りられるかどうかは相談次第である部分も含めて、カードローンに比べると難易度が高いのが実情ですね。
完全な無職の場合、お金を借りるのは絶望的!
これまでのケースは、無職ではありながらも何かしらの収入(配偶者の収入も含め)があることが多かったですが、このケースは現在全く収入がない!ということが多いでしょう。
失業中の方であれば、失業手当をもらえることも多いでしょうから、お金を借りたい!というところまでいかないかもしれませんが、失業して長かったり、ずっとニートをしていてお金がない…という場合を考えてみましょう。
働かない限りお金を借りるのは非常に厳しい
結論は言わずとも…というところですが、収入がない限りお金を借りることは難しいと言えます。
「無職の人がお金を借りる方法」として、派遣会社に登録して派遣社員としてお金を借りる方法を紹介…なんてこともありますが、結局そのような収入のない状態でお金を借りたところで返済できず、自己破産するハメになるだけですので当然オススメしません。
お金を借りるには収入が必要という大前提は変わりませんから、アルバイトでもいいので何かしら収入を得る手段を見つけることが第一です。
アルバイトで収入を得ることで、そもそもお金を借りなくてもいい!という感じになるかもしれませんし、足りないようであればお金を借りるという選択肢も生まれます。
生活に困窮しているのであれば公的な支援を考えて
もし、働いておらず(もしくは何かの事情で働くことが出来ず)、生活さえもどうにもならない…というところまで来ているのであれば、都道府県社会福祉協議会が実施している「生活福祉資金貸付制度」を利用するのも手です。
これは収入が低く、お金を借りられないため生活に困窮してしまっている人を救済するための福祉制度のひとつです。
とはいえ、貸付対象が
低所得者世帯 | 必要な資金を他から借ることが困難な世帯 (市町村民税非課税程度) |
---|---|
障害者世帯 | 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の 交付を受けた人がいる世帯 |
高齢者世帯 | 65歳以上の高齢者がいる世帯 |
となっていますので、いくら無職であっても該当しないようであればお金を借りることは出来ません。
「無職でもお金を借りられる」はワナの可能性大!
ネットなどで「無職でもお金を貸します」といったサイトを見たことがある方もいるかもしれません。
なんて親切なんだろう!と思ってしまいますが、当然これはワナ。
こういったものは闇金や詐欺である可能性が非常に高いです!
そもそも、何をもって無職というお金を返すあてもないような人にお金を貸すのか…と考えてもみてください。そこには絶対にウラがある!からです。
「返済能力をみるために、最初に3万円を貸すので1週間以内に5万円返済してください」なんて条件を出し、5万円を振り込ませた後一切連絡が取れなくなる…といった、少額詐欺のようなスタイルなど、弱者につけ込んだ形がとても多いです。
絶対にそのような甘い文言に騙されてはいけません!
無職でもケースによっては借りられる。でも自身に収入ありが一番!
「無職」と一言にいっても様々なケースがあり、中には問題なくお金を借りられる方もいます。
当然、簡単にお金を借りることが出来ない方もいますので、自分はどれに該当するのか、どの部分に気をつけるべきか…というのは知っておくといいと思います。
ただ、やはり「自身が収入を得ているかどうか」はとても大きく、年収が低くても自身でお金を稼いでいるというその一点により、選べるカードローンなどの選択肢が大幅に広がるのは間違いありません。
身体的・精神的な問題があり働けない方、子育てなどの環境が理由で働けない方などいらっしゃるとは思いますが、「お金を借りる」という一点で言えば、自身に収入があるかどうかはかなり大きな差となります。
今後、カードローンを利用しよう!と考えているのであれば、何かしら収入を得る手段を考えてみるのも大切なことだと思いますよ。